LE SSERAFIM、キム・ガラム脱退 超えられなかった「校内暴力」への社会からの圧力

BTSらが所属する韓国の大手芸能事務所・HYBE(ハイブ)傘下SOURCE MUSICのガールズグループ「LE SSERAFIM(ル・セラフィム)」の高校生メンバー、キム・ガラムが脱退した。事務所が20日に契約解除を正式発表した。LE SSERAFIMは6人体制で5月2日にデビューしたが、中学時代の校内暴力(いじめ)疑惑が持ち上がったガラムが5月20日から活動を休止。その後、日本人メンバーのサクラこと宮脇咲良、カズハ(中村一葉)、リーダーのキム・チェウォン、ホ・ユンジン、最年少のホン・ウンチェの5人体制で活動していた。6月にサクラこと宮脇咲良が日本のラジオに出演した際は、「メンバーは6人」と紹介していたが、ガラムが復帰することはなかった。

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16歳の将来に心配の声「デビューは慎重になるべきだった」

 BTSらが所属する韓国の大手芸能事務所・HYBE(ハイブ)傘下SOURCE MUSICのガールズグループ「LE SSERAFIM(ル・セラフィム)」の高校生メンバー、キム・ガラムが脱退した。事務所が20日に契約解除を正式発表した。LE SSERAFIMは6人体制で5月2日にデビューしたが、中学時代の校内暴力(いじめ)疑惑が持ち上がったガラムが5月20日から活動を休止。その後、日本人メンバーのサクラこと宮脇咲良、カズハ(中村一葉)、リーダーのキム・チェウォン、ホ・ユンジン、最年少のホン・ウンチェの5人体制で活動していた。6月にサクラこと宮脇咲良が日本のラジオに出演した際は、「メンバーは6人」と紹介していたが、ガラムが復帰することはなかった。

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 ガラムをめぐっては18年当時に中学1年だったガラムが校内のいじめ事件で学校暴力対策自治委員会(学暴委)の審査を受けた結果、学校暴力予防及び対策に関する法律第17条第1項第5号(処分5号)により特別教育履修6時間、同条第9項による保護者特別教育履修5時間の処分を受けたことが被害者Aさんの告発によって明らかになっていた。所属事務所のHYBEはキム・ガラムが5号処分を受けたことを認めながらも「Aさんは学校で脱衣中の友人の下着姿の写真を無断で撮影して他の友人名義のSNSに公開した。この行動に怒ったキム・ガラムと友人たちがAさんに抗議した。この過程ではいかなる物理的、身体的な暴力行為はなかった。本当の被害者はキム・ガラム」という主張を展開していた。

 当事者の証言を詳細に分析しないと真偽は分からないが、「処分5号はかなり重大」と韓国の弁護士は指摘している。韓国の教育当局はいじめ加害に段階的に対応しており、いじめ問題が発生すると教師、法律家、専門家などで構成された学暴委(前出)が招集され加害学生に対する処分を決める。処分には9段階あり、1号書面謝罪、2号申告・告発学生に対する接触・脅迫・報復行為の禁止、3号学校内奉仕、4号社会奉仕、5号特別教育、6号出席停止、7号学級交替、8号転学、最も重い9号は退学処分となっている。親が呼び出されいじめ再発防止の教育を5時間も受ける、というのはかなり厳しい。同弁護士もSNSで「経験上、普通の暴行は1~3号となる。5号は少し衝撃的だ。記録があるはずなのに事務所はどのようにしてデビューさせたのか」と首をひねっていた。

 ガラムが活動休止後の“5人組ル・セラフィム”に対する評価は概ね高く、ガラムの存在感は薄くなる一方だった。宮脇とチェウォンはかつてIZ*ONEのメンバーとして活動し、ユンジンもIZ*ONEを輩出した日韓合同オーディション番組「PRODUCE48」に出演していた。IZ*ONE時代からのファンにとってガラムのいじめ疑惑は“推し”のイメージを守るため一刻も早く除去してほしい案件だった。韓国の有力紙は当時、「指摘を受け入れない所属事務所の態度が繰り返されファンダムの不満がたまったようだ。最近のファンは学校暴力、ジェンダー問題、性暴力犯罪に特に敏感で本当に気をつけなければならない」といじめが敏感な問題であることを強調していた。Netflix配信の人気韓国ドラマ「梨泰院クラス」の第1話、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の第4話で校内いじめが描かれているのも、校内暴力を起こす生徒に対する社会の圧力の厳しさが背景にあるからだ。

 一方、ガラムがまだ16歳の高校生であることに同情的な声も多数上がっている。ネットでは「デビュー前に身辺調査しておくべきだった」「散々たたかれて解放されてもこの先何をするのか。少しかわいそうな気もする」「世間に顔も名前も知られてしまっているからこれからこの子はどうなるんだろうと心配」「せめて脱退を早く決断すべきだった」「未成年のガラムの将来からしたら事務所の非はかなり大きい」などと事務所の対応に疑問を投げかける意見が目立つ。未成年であるガラムの人生について大人たちはもっと責任を持つべきだった。

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