レインボー池田、元相方・おばたのお兄さんのブレークで“精神崩壊”「全員が敵に」

池田直人は今でも悔しかった時期を思い出すという【写真:ENCOUNT編集部】
池田直人は今でも悔しかった時期を思い出すという【写真:ENCOUNT編集部】

元相方・おばたのお兄さんのブレークで精神崩壊

 結成から1年たった17年。池田にとっては受け入れられないことが起きた。おばたのお兄さんのブレークだ。「俺はそれでメンタルがおかしくなります(笑)。しんどかったです、その時期を今の後輩芸人は知っているので、解散すると相談に来てくれるんですよ」と自虐する。

 憧れだった、楽しかったお笑いの歯車が狂い始めた。「みんながおばたのお兄さんの味方に見えて、劇場全員が敵だと思ってしまっていました。おばたは『ひので』の解散理由をみんなに話すし、楽屋にいる芸人は売れてきたおばたをもてはやす。そういうのも見れなかった」。

「これやめるな、吉本いたらこの姿を一生見なきゃいけないんだ」。ついに池田のメンタルが崩壊しかけた。救ったのは「おはスタ」(テレビ東京)の木曜レギュラーだった。

「毎週木曜日、バイトもしていてつらいけれど、この日はテレビに出れてるぞ、みたいな喜びがひとつありました」

 一方で本気で芸人を辞めようと思う瞬間もあった。「おはスタで子どもと一緒に遊ぶおもちゃを紹介しているとき、一生懸命に仕事をしているおもちゃ屋さんのお兄さんがすっごいキラキラしていたんです。こんな仕事したいと思いました」と吐露した。

 それでも続けられたのは池田の責任感だった。「ジャンボは僕から誘っている。辞めるわけにはいかないんですよ。おばたのお兄さん、ブルゾンちえみも売れるきっかけになった『おもしろ荘』のためにやろうと励みました」

 18年の「おもしろ荘」でレインボーは優勝。そこからたちまち活躍の場を広げていった。「そこでバイトも辞めることができた。『おはスタ』、ジャンボ、『おもしろ荘』のおかげですね」と暗黒時代を振り返った。

 気になるのは元相方・おばたのお兄さんとの関係性だ。「吉本坂46で一緒になったりとかだんだん話せるようにはなってきた。でも、悔しかった時期をどうしても思い出してしまうので、サシではご飯に行けない(笑)」と苦笑い。

 元相方との直接対決に燃えた池田は「R-1グランプリ 2022」にも出場し、準決勝まで駒を進めた。しかし、そこにおばたのお兄さんの姿はなかった。「おばた出てこなかったんですよ。絶対ここで倒したると思っていたのに。同じ土俵で戦いたいじゃないですか」と闘志をたぎらす。

 元相方への刃は隠さないがその実力や才能を認めている。「逆に解散して良かったな。あのままいっていたら、こうなりたいという夢をお互いに追えなかったかもしれない。おばたのお兄さんもひとりになったから頑張ろうという力が生まれたのかもしれないですし、僕もおばたが売れたから、力をもらえた感じがしました」。

 屈辱感や嫉妬はときに悪いものとされる。しかし、そこから生まれるサクセスストーリーもある。だからこそ負の感情をパワーに変えた池田には目が離せない。

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