“撮り鉄”のマナー違反が物議 八王子駅で落下し電車遅延、JR東日本に対応策を聞いた

JR八王子駅で2日、電車の撮影を趣味とする鉄道ファン、いわゆる「撮り鉄」の男性がホームから線路に転落。在来線の運行に数分の遅れが生じた。撮り鉄のマナーをめぐっては以前から度々問題となっており、一歩間違えば重大な事故にもつながりかねなかった今回のケース。ホームでの撮影を規制することはできないのか。JR東日本に聞いた。

八王子駅(写真はイメージ)【写真:写真AC】
八王子駅(写真はイメージ)【写真:写真AC】

春の臨時列車の撮影に八王子駅に集まった撮り鉄の男性がホームから落下

 JR八王子駅で2日、電車の撮影を趣味とする鉄道ファン、いわゆる「撮り鉄」の男性がホームから線路に転落。在来線の運行に数分の遅れが生じた。撮り鉄のマナーをめぐっては以前から度々問題となっており、一歩間違えば重大な事故にもつながりかねなかった今回のケース。ホームでの撮影を規制することはできないのか。JR東日本に聞いた。

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 今回、撮り鉄が集まったのは2日午前10時4分JR八王子駅発のE653系特急「いわき」。春の臨時列車としてJR東日本のホームページや時刻表でも運転時刻が公表されている。

 JR東日本によると、「いわき」の撮影を目当てに集まった撮り鉄でホームが混雑するなか、男性がホームから身を乗り出す形で誤って線路内に落下。すぐに非常停止ボタンが押され、駅員が男性をホームへ引き上げた。男性にけがなどはなく、その後、すぐにその場を立ち去ったという。

 以前から度々問題視される撮り鉄のマナー。撮影が予想される日時に警備員を配置したり、ホームでの撮影行為を禁止することはできないのだろうか。

 JR東日本の担当者は、ENCOUNTの取材に「多くのお客さまがいらっしゃることが想定される場合は、駅係員等による巡回を強化するとともに、放送による注意喚起を行っております。当日は、当該列車の運転により多くのお客さまがいらっしゃることが想定されたため、列車の前方及び後方を中心に社員を配置し警戒にあたっておりました」と文書で回答。

 ホーム上での撮影禁止については「現時点では検討しておりませんが、安全確保のため係員が撮影についての制限や注意をする場合がございます。撮影を行う際は列車との接触事故やホームからの転落事故等が起きないように安全な場所で撮影をするとともに、他のお客さまのご迷惑とならないよう十分にご注意いただくよう、ご協力をお願しております」としている。

 個々人の良識に委ねられている電車撮影の現状。今後重大な事故が起こったり、規制が進まないためにも、撮り鉄全体によるマナー向上が望まれる。

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