【RISE】那須川天心、セコンド・朝倉未来を絶賛したワケ「本当に心強かった」

敵になった父・那須川弘幸会長(右)の作戦に苦戦した【写真:山口比佐夫】
敵になった父・那須川弘幸会長(右)の作戦に苦戦した【写真:山口比佐夫】

「気持ちでゆさぶられるようじゃダメ」と自戒

 試合中には、相手陣営からアドバイスではなく厳しい言葉も飛んできた。「なんだよと思って、力んだっすよね。やっぱり心揺さぶられますよね、いい作戦だな」と感心していた。

 天心のセコンドについたのは朝倉未来だった。分析力には定評がある。

 天心は「試合中にもっと蹴った方がいいと言ってくれたけれど、なかなか力みが入ってワンテンポ遅れてしまいました」としながらも、「的確にアドバイスをしてくれました。試合前に相手の分析とかしてくれていたし、弱点とかも研究してくれていたので本当に心強かったですね」とうなずいた。

 6月19日には東京ドームでの武尊との“世紀の一戦”が控えている。倒し切れず、僅差の判定だったこの試合の結果に不安を感じるファンも多いかもしれない。それでも天心の考えは違っていた。

 今回敵陣営のセコンドに那須川会長がいたことが収穫だったという。「僕の弱点を探そうという視点で今まで僕のことを見てこなかったと思う。離れてみて、今回初めてそういう視点で見た。またいい経験値になったというか、非常にいいものが手に入れられたと思う」と自信をのぞかせる。

 具体的には「力みもそうですし、攻撃パターンもそう。軌道修正というか6月に向けて生かせることしかないだろうなって思います」。

 この試合で感じた反省点もある。試合後のマイクで「このままじゃ勝てない」という言葉があった。真意を問われた天心は「気持ちで揺さぶられるようじゃダメ。意識をひとつに集中するというか、揺さぶられない試合をしないとなと思いました」と明かした。

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