【週末は女子プロレス#43】総試合数は900に到達、すぐやめるつもりだった松本都が歩んだ13年間

映画のために始めたプロレスが、今も「メチャクチャ楽しい」という【写真:(C)崖のふち女子プロレス】
映画のために始めたプロレスが、今も「メチャクチャ楽しい」という【写真:(C)崖のふち女子プロレス】

ふざけているようで「対戦相手の見たことのないところを引き出したい」

 崖のふちでは、ふざけているようで「対戦相手の見たことのないところを引き出したい。趣味とか特技とか、どういう人生を生きてきたのか、そういうところから対戦相手を考えてきました」と、都なりの考えがあった。崖女では、崖のふちで築いた路線を拡大しバージョンアップ。たとえば、「“力道山三世”力選手とやったときは嫁探しがテーマで、アイドルが来る大会があったり。プロミネンスのフリー第1戦を全部プロレスのハードコアマッチでやったり。クリス・ブルックスとやったときもバキバキのデスマッチやっちゃったし、いろいろ変えてますね」と、なんでもありのバラエティー路線を強化させているのだ。

 さらに、崖女とは別に松本都自主興行も開催。誕生月間のこの4月には自主興行を含め、5大会への出場が予定されている。4月16日(土)プロミネンス、東京・BURLESQUE Annex YAVAY六本木。17日(日)UWFプロモート主催興行(映画館プロレス)、秋田大館市・御成座。24日(日)プロミネンス旗揚げ戦、東京・新木場1st RING。27日(水)松本都自主興行「ミヤココフェスvol.9戦慄の誕生祭‘22」、東京・新宿ロフトプラスワン。30日(土)グレースプロジェクト「グレースプロジェクトchapter7with松本都興行」、東京・新木場1st RING。

 4・16プロミネンスでは一日2試合の世羅りさとハードコアマッチ、4・17御成座では敬愛する葛西純とのタッグで三富兜翔&ちゃんよた組と映画館内で対戦。4・24プロミネンスには世羅からの誕生日プレゼントとして1試合をマッチメークし参戦する。4・27自主興行には、「個人の欲望100%で組んだ」という春輝つくし(5月4日引退)が参戦し最後の一騎打ち。4・30グレースプロジェクトでは、葛西&都組vs佐久田俊行&鈴季すず組のハードコアマッチを筆頭に3試合をマッチメーク、「松本都興行」と銘打たれるほど、都カラーが前面に押し出されるようだ。

 かつてはプロレスをまったく知らず、デビュー後もすぐにやめるつもりでいた。その彼女が独自の解釈で闘い、独自の解釈でプロデュースする。まさかここまでどっぷりプロレスに浸かるとは、思ってもみなかった。

「そうなんですよ。映画のために始めたプロレスですけど、やればやるほど、ほかにとって代わるジャンルはないなと思って。ホントにメチャクチャ楽しいんですよね。血とか流してグチャグチャになっても、最後は多幸感あふれるリングにできてる自信はあります。ときには行き詰ったりもするけど、やればやるほど新しい楽しさが見つかるんです。ホントはたぶん早くやめた方がよかったと思うし、おばあちゃんになってやってるわけにもいかないじゃないですか。だけど、楽しすぎてやめ時が見つからない(笑)。やめられなくて困ってます(笑)」

次のページへ (4/4) 【写真】カルトレスラー松本都のリング上での姿
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