ウクライナを「食べて応援」日本で広がる 福井のラーメン店は“ウクライナラーメン”創作

ロシアの一方的な侵攻に徹底抗戦のウクライナに、日本国内では急速に支援の輪が広がっている。福井県のラーメン店では反戦の願いを込めたメニューを考案。ツイッター上で賛同の声が上がっている。

ウクライナ料理を再現した期間限定の創作ラーメン「ユーシュカ・ハリーブナ」
ウクライナ料理を再現した期間限定の創作ラーメン「ユーシュカ・ハリーブナ」

売り上げの一部を寄付、ツイッター上では賛同の声

 ロシアの一方的な侵攻に徹底抗戦のウクライナに、日本国内では急速に支援の輪が広がっている。福井県のラーメン店では反戦の願いを込めたメニューを考案。ツイッター上で賛同の声が上がっている。

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「ウクライナの戦争が終結しますように」。福井市のラーメン店「牟岐縄屋(むぎなわや)」では、反戦の願いを込めた創作ラーメン「ユーシュカ・ハリーブナ」を期間限定で提供している。真っ黒なスープに黒トリュフペーストが浮かぶ、見た目にも楽しめる1杯は、きのこを使ったウクライナのスープ料理「ユーシュカ・フリーブナ」から命名した。とはいえ、考案者の店長はウクライナに行ったことも、ユーシュカ・フリーブナを食べた経験もなく、味はすべて想像で作られているという。

「何か自分にできることはないかとウクライナについて調べていたら、ユーシュカ・フリーブナという料理を見つけて。ウクライナ語は分かりませんが、『ユーシュカ』が肉のブイヨンで、きのこがウクライナ語で『ハリーブ』、そうめんのようなめんが入っている、きのこの黒いスープということまでは分かった。これならラーメンで似たようなものが作れるんじゃないかと」と店長の男性は説明した。

 カツオや地鶏で取った魚介スープに、セップ茸やポルチーニ、マッシュルームといったヨーロッパ原産の乾燥きのこ、さらに、しいたけ、まいたけ、しめじ、茶えのきなど、10種類ものきのこを使ったスープを合わせた。具にはなめこと、黒トリュフとマッシュルーム、オリーブオイルで作ったペースト「タルトゥーフィ」を添えた。

「まいたけと黒セップ茸でスープが黒くなるのは経験上知っていて、他は想像で作った創作ラーメンですね。値段は1100円で、そのうち100円は寄付しようと思ってます。まだ1日ですが30~40杯くらい出て、そのうち10人ぐらいがツイッターで反戦の思いを共有してくれた。これにどんな意味があるのか、たかがラーメン屋が何言ってるんだと思われるかもしれないが、やった意味はあったのかな。落ち着いたらウクライナに行って本場のユーシュカ・フリーブナを食べてみたいと思います」

 このラーメン店だけでなく、ツイッターではウクライナ発祥のスープ料理「ボルシチ」を家庭で再現する投稿が続出するなど、「食べて応援」が大きな流れとなっている。何もできずもどかしい思いを抱えるなかでも、一人一人ができる範囲で声を上げていくことが大切だ。

次のページへ (2/2) 【写真】「牟岐縄屋」が石川県金沢市のラーメン自販機で販売中の「濃厚白湯ソーダ」
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