ギャル曽根破った伝説の“大食い女王”菅原 大会前は10キロ減量 意外な秘けつ明かす

2008年、テレビ東京系「元祖!大食い王決定戦」で3連覇のかかったギャル曽根を下し優勝、以降驚異的な強さで3連覇を成し遂げた“大食い魔女”菅原初代。3連覇した10年には初の“殿堂入り”となり、一度は表舞台から姿を消すも18年に復帰、58歳を迎えた現在は地元岩手でパン屋「カンパーニュ」を経営しつつ、大食いにも意欲的な日々を過ごす。痩身(そうしん)からは想像もつかない爆食はどのようにして生まれたのか。魔女誕生のルーツと大食いブームの裏側を聞いた。

58歳を迎えた“大食い魔女”菅原初代【写真:菅原初代提供】
58歳を迎えた“大食い魔女”菅原初代【写真:菅原初代提供】

ギャル曽根を破り優勝、以降驚異的な強さで3連覇を果たした“大食い魔女”

 2008年、テレビ東京系「元祖!大食い王決定戦」で3連覇のかかったギャル曽根を下し優勝、以降驚異的な強さで3連覇を成し遂げた“大食い魔女”菅原初代。3連覇した10年には初の“殿堂入り”となり、一度は表舞台から姿を消すも18年に復帰、58歳を迎えた現在は地元岩手でパン屋「カンパーニュ」を経営しつつ、大食いにも意欲的な日々を過ごす。痩身(そうしん)からは想像もつかない爆食はどのようにして生まれたのか。魔女誕生のルーツと大食いブームの裏側を聞いた。(取材・文=佐藤佑輔)

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「生まれた時は標準体重以下でしたけど、生後3か月で7キロまで増えたと聞きました。親戚もみんな大柄な家系で、身長も体重も平均を下回ったのは生まれた時くらい。子どもの頃からよく食べる方でしたが、両親から『いくらなんでも食べすぎだ』『いい加減にしなさい』と言われ育ったので、お腹いっぱいになるまで食べたことがなかった。いつも夜はお腹が空いて眠れなくて、数字を数えなさいと言われて律儀に3000くらいまで数えて寝てました」

 実は、毎晩布団の中で数字を数えていた経験が、大食いの道へ進む布石となる。「数唱」といって、ただ数字を数えることで暗算力を鍛える勉強法があり、菅原も中学まで算数の成績が非常に優れていたという。計算やノルマをこなすこと、物事を効率的に考えることが好きだったという菅原は、結婚し専業主婦となった30代後半の頃、小遣い稼ぎのために懸賞つきの公募や新聞・雑誌の読者投稿に没頭。1か月100本、1日3本をノルマにエッセーや感想を送りまくり、地元で開催された「全日本わんこそば選手権」にも「投稿のネタになるかも」と何の気なしにハガキを送った。

「わんこそば選手権はほとんど倍率1倍で、出せば当選するような感じだったと後から知りました。興味本位で参加しましたが、初めからどうすれば勝てるかは何となく分かっていた。テーブルに対して体を斜めに構えて、給仕さんが追加のそばを入れやすくする。おわんを持つ動きは無駄だからしない。大食いに関しては才能があったのかもしれません(笑)」

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