「ウルトラマントリガー」坂本浩一監督が語る制作秘話 「最高のチームとの半年間だった」

坂本監督の素顔 子どもの頃から格闘技&ガンアクション好き

 坂本監督は、1970年生まれ。世代的にも「ウルトラマンレオ」(74年4月~75年3月に放送)の大ファンを公言している。

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「『レオ』の放送当時は夢中で観ていましたね。ウルトラセブンの弟子で、空手に似た宇宙拳法を使う設定です。僕は子どもの頃から格闘アクションがすごく好きだったので、『レオ』が大好きでした。今でも大ファンです! 実は自分の作品を通して『レオ』の普及活動をしているんです(笑)。それもあってか、最近また『レオ』の知名度も人気も上がってきたのでうれしいですね!」

 残念ながら「トリガー」にレオは出てこない。が、第7・8話で、先輩ウルトラマンである“ウルトラマンゼット”との共演が見受けられた。

「その回は、僕は担当しなかったんですけど、主人公・ナツカワ ハルキ(平野宏周)がすごく楽しそうだったって現場から聞きました。『トリガー』の現場には同世代のキャストが多く、話も合って楽しかったみたいです(笑)」

 ちなみに「ウルトラマン」といえば、特にタイプチェンジ(変身した上で、状況に応じて別形態にさらに変身すること)を初めて導入した「ウルトラマンティガ」(96年9月~97年8月に放送)は伝説的作品となった。それ以降の作品にも、タイプチェンジが登場するようになるが、「トリガー」も同様に、マルチ、スカイ、パワーと3タイプに変身するシーンがある。

「撮影する時にひと手間増えますが、僕からするとアクションのバリエーションが広がるので、演出面で考えると、タイプチェンジがあるのは助かりますね。各タイプの面白さを感じてもらえるように努力しています。それと僕は玩具というか、変身アイテムや武器を扱うのが好きなので、毎回楽しみながら撮影しています。アイテムをどう使ってアクションを構成するか、いつも考えています」
 
 詳しくうかがうと、坂本監督のアイテム好きは、どうやら子どもの頃から好きな「アメリカ映画のガンアクション」に起因しているらしい。

「銃は撃つ前に弾をカチャっと入れてから撃ちますが、その動作がすごく好きなんです。だから『ウルトラマン』の変身アイテムにしても、銃の装填のイメージで撮っています。編集が良いリズムで決まると気持ち良いですね。そのディテールがアイテムの魅力を引き上げることにもつながります。いつも自分はそう捉えてアイテムを演出しています」

次のページへ (3/4) 難しいウルトラマンの声、コツは? 「彼は上手でした!」
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