【追悼】81歳、急性肺炎で死去したジェリー藤尾さん 次女と同居し元妻と和解した最晩年

「やすらぎの刻~道」で15年ぶりドラマ出演

 ところが85年、順風満帆な芸能生活が座礁する。64年に結婚した妻・渡辺トモコ(現・友子)さんとの不仲が報じられたのだ。当時のワイドショーにとって芸能人の恋愛や不倫、不仲報道は視聴率が稼げるネタだったため、各局は連日、この騒動を報道。女性誌など週刊誌もスクープ合戦を繰り広げた。

 結局、渡辺さんが家を出る形で2人は別居。彼女は夫を「酒浸りだ」などと非難したが、藤尾さんはリポーターにマイクを向けられても多くを語ろうとしなかった。2人は86年に離婚が成立したが、藤尾さんのイメージ回復は難しく、仕事が激減した。

 その後、藤尾さんは2019年にテレビドラマ「やすらぎの刻~道」(テレビ朝日系)に出演。これが15年ぶりのドラマ出演だったということからも、低迷期が長く続いたことがうかがえる。

 晩年の藤尾さんは横浜市に住む次女・板谷亜紀さんの自宅近くに部屋を借りて1人暮らしを続けた。コロナ感染を心配した板谷さんの勧めもあって、今年になり、板谷さんと同居を始めたという。

 元妻の渡辺さんは藤尾さんの死に際してコメントを発表。今年3月に藤尾さんと再会して「ママ、愛してるよ」と言われ、週に2回は会い、一緒に昔の歌番組や時代劇を見たことを明かしている。「とにかく憎み合ってではなく、仲直りしてお別れできたことが2人にとって一番の幸せでした」とコメントを結んでいる。

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