【週末は女子プロレス♯6】“ジーニアス”コグマ、6年ぶり復帰に込めたプロレスへの思い

またリングに上がりたいという思いを募らせ、実現させた【写真提供:スターダム】
またリングに上がりたいという思いを募らせ、実現させた【写真提供:スターダム】

「戻ってきたというよりは、新しく入ったみたいな感じです」

 とはいえ、具体的な進展は何もなかった。またリングに上がりたいとの思いだけが募っていった。しかし、初進出となる今年3月3日の日本武道館大会でOGも参戦するバトルロイヤルが企画され、コグマにもオファーが届いた。「自分がどれだけできるのか、まずはやってみようと思って」。自身に課したトライアルマッチでもある。この機会を逃す手はない。そしてコグマは、武道館のリングに立った。

「ジャーマンもできたし、自分的には想像していたよりもできましたね。これは(復帰)できるかもって。だったら早めにやろうと思いました」

 5・14後楽園、ヒールユニット大江戸隊に不法乱入された岩谷を救出すべくコグマが登場、「前から知っていた麻優さんに恩返しがしたいのもあって」STARSに加入した。そして6・5上越で正式復帰。動きも決して悪くない。むしろ、やはり天才だと思わせるに十分な内容をどの試合でも残している。が、正直、復帰直後は以前と比べ体が大きくなり過ぎていたのは誰の目にも明らかだった。そこは本人も認めている。

「気がついたら(ハイスピード王者時代と比べて)マックスで体重が1.5倍に増えてました(苦笑)。別に日常生活には支障がなかったので気にもしてなかったです(笑)。練習して復帰して、増えた分の半分は絞った感じですね。やっぱり動くと違います。(ダイエットを)意識しなくても、どんどん体重が落ちている感じです」

 しかしながら、本人的にはまだまだ十分な動きではないという。「様子見というのもヘンですけど、手探り状態。万全ではないですね」。

 それでも、リングでは初対戦の相手がほとんどで新鮮な感覚を楽しんでいるという。実際、かつて在籍していた頃とは顔ぶれがガラリと変わった。ブシロード体制になり、組織も大きく変革していた。

「知っていたのは麻優さんと、AZMちゃん、(渡辺)桃ちゃん。あとは当時練習生だった琉悪夏ちゃん、きっちゃん(スターライト・キッド)ですね。なので、戻ってきたというよりは、新しく入ったみたいな感じです。会社も大きく変わっていて、表に広げる力がすごいなって感じてます。練習も以前は気合いや根性とかが強かった気がしたんですけど、今ももちろんそうですけども、見せ方とかも考えているんだなって。自分をアピールできる選手がたくさんいますよね」

 なかでも注目しているのは、ジュリアとウナギ・サヤカ。「目立つ選手は、気になります」。

次のページへ (3/4) いずれ団体のキーパーソンになってこそ、復帰には意味がある
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