GHC王者・潮崎豪、「ノアを守りたい」胸に刻む三沢光晴さんの魂 武藤敬司との大一番へ決意

【インタビュー後編】ノアのGHCヘビー級王者・潮崎豪(39)。来る2月12日には東京・日本武道館で武藤敬司(58)の挑戦を受けるが、昨年は6度の防衛を果たし、文字通り“I am NOAH”を強く印象付けた。その中には、齋藤彰俊との一戦も。潮崎と齋藤と言えば、故・三沢光晴さんとの接点を語らずにはいられない。「試合をしなければいけなかった」と振り返ったあの試合で感じたこととは? そして来るべき武藤戦での注意点は? 潮崎を直撃した――。(聞き手◎“Show”大谷泰顕)

武藤敬司にチョップを連打する潮崎豪【写真:(C)CyberFight/プロレスリング・ノア】
武藤敬司にチョップを連打する潮崎豪【写真:(C)CyberFight/プロレスリング・ノア】

避けては通れなかった齋藤藤彰俊戦

【インタビュー後編】ノアのGHCヘビー級王者・潮崎豪(39)。来る2月12日には東京・日本武道館で武藤敬司(58)の挑戦を受けるが、昨年は6度の防衛を果たし、文字通り“I am NOAH”を強く印象付けた。その中には、齋藤彰俊との一戦も。潮崎と齋藤と言えば、故・三沢光晴さんとの接点を語らずにはいられない。「試合をしなければいけなかった」と振り返ったあの試合で感じたこととは? そして来るべき武藤戦での注意点は? 潮崎を直撃した――。(聞き手◎“Show”大谷泰顕)

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――潮崎さんは、全日本プロレスにあった、いわゆる四天王プロレスの継承者だと思うんですけど、40分、50分、60分みたいな試合をあれだけよくやられているなあと思います。

「自分も、あんな長い試合はしたくないんですよ、もちろん。それだけダメージもありますし、それだけ相手との力も拮抗していた、ということだと思いますしね。でも、その闘いに勝つことが、自分にとっても感動を得られるような試合だと思っているので」

――素朴な疑問ですけど、満身創痍(そうい)じゃないかと思うんです。

「以前からのケガもありますし。でも、そこでケガでできないやって思ってしまうよりも、ケガをしていてもやるんだよっていう覚悟があったほうが、割と受けられるので(苦笑)。覚悟がないと試合はできないと思います」

――そういった四天王プロレスの流れで、昨年、齋藤彰俊戦(昨年6月14日、後楽園ホール)があって、どうしても三沢光晴さんを語らなくてはいけない試合になったじゃないですか(※潮崎は三沢の最後のタッグパートナー、齋藤は三沢の最期の対戦相手)。

「そうですね、うん。(三沢さんが亡くなった)6月に齋藤選手と試合をした、というよりも、試合をしなければいけなかった、というふうに自分は考えていますし、やるべくして試合をした、という感じですよね。もちろん齋藤選手に気持ちを聞いたりはしないですけど、齋藤選手も自分も、同じ思いを持った試合でしたしね。このタイミングで試合をすることができてよかったと思っています」

――あの試合を避けて通ることもできたと思うんです。スルーしてもしょうがない、というか。

「いや、それはスルーしてはいけないし、スルーしてはダメなことですしね。それは齋藤選手もそうですし、そういうものを真っ向から受け止めての試合だったとね、お互いが闘うことができてよかったと(齋藤も)思っているはずです」

――例えば、三沢さんとの思い出で一番、印象深いことはなんでしょうか?

「三沢光晴という人物がどういう方かって、みなさん、普段のことを知らない方も多いと思いますし、自分も知っているわけではないですけど、物事から逃げずに向き合って生きてきた方だったと思います、うん。すごく周りに気を使われる、ホント親分っていう印象があります」

――ひとつ覚えているのは、高山善廣選手がノアに所属していた頃に、PRIDEに出たいと思って三沢さんに相談したら、日本テレビで放送されていたノアの選手は、フジテレビで放送されていたPRIDEには出られない契約があったのを踏まえて、「だったらフリーになれば」って。だから高山選手がフリーとしてPRIDEに上がれたんですよね。

「ええ」

――その話を聞いた時に、親分肌というか寛大だなあと。

「そうですね。『どうにかするよ』っていうタイプだと思うんですよね。そういうところがあるからノアを守りたいっていう三沢さんの思いをつないでいかないとなって思います」

次のページへ (2/3) 中嶋勝彦戦は相手があの男だからやり合えた
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