GHC王者・潮崎豪、「ノアを守りたい」胸に刻む三沢光晴さんの魂 武藤敬司との大一番へ決意

GHC王座の激闘史を塗り替えることが使命と話す【写真:ENCOUNT編集部】
GHC王座の激闘史を塗り替えることが使命と話す【写真:ENCOUNT編集部】

2・12武藤敬司戦、警戒するポイントは

――試合後にはすぐに杉浦貴選手が「次は俺だ」って出てきて、12月6日にまたタイトルマッチをやるんですけど、よくやれるというか、モチベーションって続けられるもんなんですか?

「いや、それがGHCって思ってます、俺は」

――すごッ!

「それがGHCの闘い、GHCの歴史、ノアの闘いになると思っていますからね。どんな闘いになっても、すごい試合になっても、それをさらに超えていく闘いを生み出していくのがGHCなので、はい」

――過去にベルトを持った時と今では心境が違いますか?

「それは違うと思いますよ。その時、その時のベルトに対する思い、それとノアに対する思いっていうのは絶対違うはずなので。今回こういう状況になって巻いたことで、より一層、GHCヘビー級のチャンピオンベルトの価値を考えるようになって。その価値を落としちゃいけない。さらに上げるためにも……っていうふうに考えましたね」

――今、触れてこなかったタイトルマッチに、清宮海斗戦、丸藤正道戦、拳王戦、杉浦戦がありますけど、いずれも激闘でした。

「どの選手との闘いになっても、自分は『I am NOAH』なので、自分がリング上で見せる闘いっていうものは、どの試合をやってもすごかった。これがノアだっていうのを意識して、それをさらに超えるような闘いをしていきたいですね」

――分かりました。そして次の防衛戦なんですけど、2月12日に日本武道館で武藤敬司選手の挑戦を受けることになりました。

「はい」

――過去にさまざまなタイトルを総ナメにしてきたレジェンドなんですけど、注意点はズバリなんでしょうかね?

「注意することは、今のコンディションでしょうね」

――コンディション!

「武藤さんの。悪かろうがよかろうが、そのコンディションに合わせた攻撃をしてくるので、武藤敬司は。それが読めないんですよ、あの人」

――読めない?

「ヒザが悪いからダメとかじゃないじゃないですか。それに沿った攻撃を仕掛けてくるので、正直、分かんないですよね。読めないですよね。だからこそ、武藤敬司というレスラーが出来上がってきたと思うし、だからこそ、全盛期っていうふうに思わないと、痛い目に遭うのはこっちなので。武藤敬司という男の経験、培ってきたものを全て自分が受けて勝つ意識でいます」

――もちろん流れでどうなるかは分からないとはいえ、武藤戦はムーンサルトで仕留めるのか、豪腕ラリアートで仕留めるのか。どうなんでしょう?

「どの技っていうよりも気持ちを持ってやろうっていう、それがありますね。武藤敬司の気持ちを折らないと勝てないので、全盛期のよりすごい武藤敬司に勝ちたいですね」

――終わってみないと分からないんですけど、武藤戦に勝ったらまた、次の挑戦者が名乗りを上げてくることになります。

「いや、来てくれるだけありがたいですけどね(笑)。それがチャンピオンとしての使命だと思っているので。どんな相手が来ても打ち勝つと。そういう気持ちだけは持っています」

□潮崎豪(しおざき・ごう)1982年1月21日、熊本県熊本市出身。2004年7月24日、ディファ有明における秋山準、橋誠戦でデビュー。12年末にノアを退団。フリーとして活躍し、16年6月にノアに再入団する。18年、同じ04年デビューの中嶋勝彦とのコンビでGHCタッグを獲得。20年1・4後楽園ホールで清宮海斗を下し、4度目のGHCヘビー級王座戴冠を果たし、「俺がノアだ!!」と宣言。“I am NOAH”のフレーズが定着する。藤田和之、齋藤彰俊、丸藤正道、拳王を相手に防衛成功。チャンピオンとしてのN-1制覇はならなかったが、自身を裏切った中嶋とのベルトをかけた“横浜裁判”に続き、12・6代々木では大激闘の末、挑戦者・杉浦貴を制した。2・12日本武道館大会では武藤敬司との大一番を控える。183センチ、110キロ。

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