注目若手女優・萩原みのり、デビューのきっかけは「モンスターみたいな女の子」の言葉

2020年、出演映画「転がるビー玉」「37セカンズ」「ステップ」「僕の好きな女の子」「13月の女の子」が相次いで公開され、「アンダードック」(公開中)も控える若手女優の萩原みのり。藤原季節が主演した映画「佐々木、イン、マイマイン」(公開中、内山拓也監督)では、鳴かず飛ばずの俳優志望の主人公・悠二との同棲生活が解消できない元恋人ユキを演じている。

映画「佐々木、イン、マイマイン」に出演する萩原みのり【写真:荒川祐史】
映画「佐々木、イン、マイマイン」に出演する萩原みのり【写真:荒川祐史】

「佐々木、イン、マイマイン」に出演、女子校で送った学生時代は「男の子を知らずに育ってきた」

 2020年、出演映画「転がるビー玉」「37セカンズ」「ステップ」「僕の好きな女の子」「13月の女の子」が相次いで公開され、「アンダードック」(公開中)も控える若手女優の萩原みのり。藤原季節が主演した映画「佐々木、イン、マイマイン」(公開中、内山拓也監督)では、鳴かず飛ばずの俳優志望の主人公・悠二との同棲生活が解消できない元恋人ユキを演じている。

――本作は悶々とした日々を過ごす27歳の悠二が高校時代に圧倒的な存在感を放っていた同級生の佐々木と仲間たちとの日々を思い出す青春ストーリーです。

「頭の中にすでに映像化されるというか、景色が見えて、匂いや体温が伝わってくる作品だなと思いました。本が既に面白い作品だったので、自分が参加することによって、より面白くできるのかなと思って、プレッシャーを感じたぐらいです」

――萩原さんは、悠二の元恋人ユキ役ですね。

「自分(23歳)よりも年齢が上の役の設定(26歳)で、これまで学生の役が多くて、大人の女性を演じたことがなかったので、『できるのかな』っていう不安がかなりあったんです。ただ、(藤原)季節君は10代の頃からお世話になっている人だったので、彼とその場にいる説得力が出せれば、変に背伸びをする必要はないのかなって思いました」

――藤原さんとはどんな知り合いだったんですか?

「『何者』(16年)の最終オーディションで一緒になって、ワークショップの親睦会で初めてしゃべったんです。季節君の同世代の4、5人ぐらいの男の子たちと仲良くしてもらったんですけども、その中でも、季節君は負の部分も見せられたり、不安を話せるお兄ちゃんみたいな人でした。仲が良かったのに、一緒にお仕事をするのは初めてで、この作品で関係性がすごく生かされる気がしました。今まで積み重ねてきた年月を信じて、ただただ、ユキとして存在することができたらなと思いました」

――劇中では、別れているのに、離れられない元恋人同士。それはプライベートでの関係性が生かせた?

「めちゃくちゃ頼りにしていて、普段からお互いにかっこ悪いところも知っているからこそ、その感じがちゃんと映ったかなと思いました。ただ、もちろん素ではないし、季節くんは悠二だし、わたしはユキだから、いつもとは話すリズムも全然違うし、不思議な感じでした」

――藤原季節さんはどういう人ですか?

「季節くんは、本当にいつも戦っている感じがするんです。強いけど、でも少し不安そうで、そんな姿を見ていると、自分自身も安心させてもらえるというか、私も不安でいいんだ、って思える。必死に今を戦ってたら、季節くんみたいなすてきな役者になれる、大丈夫だ、って。でも私が1番心配しているお兄ちゃんでもあります(笑)」

――萩原さんは演じる役のせいか、強いイメージがありますけれども、自身はそうではない?

「私、ずっと自分のメンタルの弱さがコンプレックスだったんです。でもこの世界に入ったら、強い女の人と言われるようになったんです。不思議だなと思いますけど、周囲から言われることで、『萩原みのり』を自分で強い女性にしていっている部分はあるかなと思います。自分がなれないからこそ、表に出てる『萩原みのり』くらいはちょっとかっこつけたいのかもしれません」

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