「相棒」で話題・篠原ゆき子、主演映画の拡大上映が決定 即興芝居でケンカ演技
映画「ミセス・ノイズィ」(天野千尋監督)の完成披露舞台あいさつが11日、都内の渋谷・ユーロライブで行われ、女優の篠原ゆき子らが登壇した。
「Foorin」メンバー新津ちせも登場 映画「ミセス・ノイズィ」完成披露舞台あいさつ
映画「ミセス・ノイズィ」(天野千尋監督)の完成披露舞台あいさつが11日、都内の渋谷・ユーロライブで行われ、女優の篠原ゆき子らが登壇した。
今作は、1枚の布団をきっかけにした小さな口論から火がついた隣人同士の対立がネットや報道を巻き込んで、やがて、2人の女の運命を狂わせていく物語。テレビ朝日系で放送中の人気ドラマ「相棒 season19」に出演して話題の篠原は、小説家であり母親でもある主人公・吉岡真紀を演じ、いやがらせをする隣の住人・若田美和子を大高洋子が演じる。
天野監督は、今作のシナリオを書くきっかけについて、「ケンカって当人は一生懸命だけど、はたから見ると、どっちもどっちだったり、面白かったりする。映画やドラマの題材にしやすい。人間の面白い部分を描けるんじゃないかと思い、シナリオを書き始めました」と説明。また、「キャスティングが篠原さん、大高さんに決まって、エチュード(即興芝居)でケンカをしてもらったんですが、2人のケンカがすごく白熱して、これは絶対面白い映画になると確信しました」と自信をのぞかせた。
篠原は「10年ほど前、監督が演出を勉強するために、役者としてワークショップに出ていて、そこの生徒として一緒だった。ほぼ同い年なので、いろいろ話して仲良くなりました」と関係を明かし、「しばらく会っていなかったので、この映画のお話をいただいたときはうれしかったです」と笑顔を見せた。
そんな篠原を主役に指名した経緯を監督は、「はじめは騒音を出すおばちゃんのほうを主人公にして書いていたが、別に主人公がいたほうがいいと思いました。そこで、スランプ中の小説家という設定を考え、その主人公が突っ走っていくのですが、これは篠原さんにやってほしいとイメージしてオファーさせていただきました」と語った。
4年前のオーディションに合格して出演が決まった大高は、「いつ撮影するんですか? と2年待っていた記憶がある。公開日もコロナの影響で伸びて、自分がどんどん年を取っていくのに恐怖を感じた。でも、この日を迎えられたことをうれしく思っています」としみじみ。
アニメ監督・新海誠氏の娘で、音楽ユニット「Foorin」のメンバーとしても活動する子役の新津ちせは、主人公の娘・菜子役で出演。印象深かったシーンについて、母の化粧品を使って落書きをしたり、自分の顔に化粧をするシーンを挙げ、「監督に『何したっていいよ!』と言われて、はっちゃけて演技しました。そういうことはやったことがなかったから、面白かったです。監督、その節はありがとうございました」と礼儀正しくお礼を言うと、会場が笑顔に包まれた。
今作は、第32回東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門で上映され、その話題からTOHOシネマズ日比谷ほかで拡大上映が決まり、12月4日から全国公開となる。