『風、薫る』見上愛&上坂樹里、2人で完走「今までなかった“朝ドラ”になった」 撮了後の心境明かす
俳優の見上愛と上坂樹里が、2人で主演を務めるNHKの連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)の取材会に出席し、約1年の長い撮影を振り返りつつ、クランクアップ後にやりたいことや、共演者の思い出などを語った。作品は明治時代に看護の道を切り拓いた2人の主人公・りん(見上)と直美(上坂)の活躍を描くバディドラマ。

約1年の長期撮影を振り返る クランクアップ後にやりたいことは?
俳優の見上愛と上坂樹里が、2人で主演を務めるNHKの連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)の取材会に出席し、約1年の長い撮影を振り返りつつ、クランクアップ後にやりたいことや、共演者の思い出などを語った。作品は明治時代に看護の道を切り拓いた2人の主人公・りん(見上)と直美(上坂)の活躍を描くバディドラマ。
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まずは撮影を終え、今、何をしたいのか尋ねた。
上坂「何もしないことです(笑)。大きなお仕事を終え、ぽっかり心に穴ができて寂しい気持ちもありますが、達成感、やり切った実感も混ざっている不思議な感覚もあるので、まずはゆったり過ごしたいです」
見上「旅行に行きたいと思います。行き先は決めていませんが1年前、那須でクランクインした時、毎日、那須の温泉に入れて幸せでしたので、那須に温泉旅行で戻れたら一番幸せだなと思っています」
クランクイン前の自分に声をかけるならどんな言葉だろう。
上坂「死ぬ気で頑張れです」
見上「いっぱい頼れる人がいるから大丈夫だよと言ってあげたいです。クランクイン前は過剰にいろんなものを背負わなければという気持ちもありましたが、実際に始まったら樹里ちゃんやたくさんの方々が支えてくださいました。一人で抱え込まず、いろんな人の胸を借りる気持ちで飛び込んで、と教えてあげたいです」
りんは慕い合ったシマケンと別れ、その後、再会した。どんな気持ちで演じたのか気になる。
見上「7年ぶりの再会でしたが、自分でもどんな表情をしているのか分からないくらい何とも言えない気持ちでした。ものすごく気まずい気持ちもあり、同時に生きていて良かったという安心感も。そもそも、なぜいなくなったのか不思議に思い、モヤモヤして、無かったことにしていたことが一気に頭の中を駆け巡る感覚。りんもそうですし、私自身もすごく胸がざわつくシーンでした。現代は遠く離れても連絡が取れますが、当時はなかなか連絡手段がありません。7年の時をへて、りんの中では整理がついていたと考えますが、いざ、2人で話すと、気まずさの中に、恋愛感情とは別の軸で互いに思いやる気持ちが出てきたと思います。2人の関係性に変化が生まれたりするので注目してほしいです」
直美は最愛の夫・小川吾郎と死別した。どんな思いで演じたのか。
上坂「本当に苦しかったです。吾郎さんとのシーンは幸せな新婚生活から遺品の軍服にボタンをつけるシーンまで短期間でほぼ順番に撮影したので先の展開が分かった状態でした。だから吾郎さんがご飯を作っている時の何気ない会話のシーンでもつらくなってしまいました。その撮影期間はとにかく泣くことを我慢することにすごく苦労しました。すぐに吾郎さんの姿が浮かび、涙を流さないようにと……。それぐらい自分とも重なっていました。直美にとって一番愛した大事な人が亡くなってしまったことを受け入れがたい苦しくてたまらないシーンでした」
主人公2人のバディドラマで良かったことも尋ねてみた。
見上「自分だけでなく同じものを背負ってくれる樹里ちゃんが横にいてくれることが1年間走り抜ける上で本当にありがたかったです。りんと直美の関係性においても一人だと成長の度合いに限りがあると思いますし、りんと直美が2人で同じ速度で成長していくのは今までなかった“朝ドラ”になったかなと思います。片方に何かあればもう片方が手を差し伸べて引っ張り上げる。2人だからこそできる温かさのある前に進む力のあるドラマになったと思います」
上坂「直美とりんが同じ問題で悩む時もありますが、りんのことで直美も悩み、直美のことでりんも悩み、他人の人生に入り込んでくれる存在がいてくれること、存在でいられることはすごく大事。だからこそ人生が豊かになると強く感じました。私は今一人暮らしをしていますが、クランクアップ後は家に一人でいる時間が長く、隣に誰かいてくれる大事さを感じます。あらためて1年間隣にいてくださり心強かったなと思います」
太田光から頼まれた言葉…差し入れに感謝
見上と上坂2人の関係も深まったのか。
見上「日々の積み重ねの中で信頼関係も芽生えていきましたし、何となく互いに何を考えているかテレパシーのように分かるようになりました。1年間同じ人と撮影した経験がなく、新しい感覚ですが、自分を気にする時間より、樹里ちゃんは今、何を考えているかと考える時間が自然と増え、それがすごく幸せで不思議な感覚です」
上坂「休みの日にスーパーやお菓子屋さんに行った時、これ愛さんが好きそうとかと自然に考えるようになりました。愛さんも休み明けにおいしそうなお菓子をいっぱいくれたり、それが当たりまえになったのが一番大きいかと思います(笑)」
見上「会っていない時間を自然と考えちゃって(笑)。きっとりんと直美もそうだったと思います。新潟編は2人がずっと一緒にいたわけでなく、それぞれの人生を歩んでいますが、互いのことを思い合い、何となく相手の思考回路が分かってきました。私たちも2人の関係性に近いものがあると思います」
上坂「同意見です(笑)」
見上は、ロイマチス(リウマチ)を患う宮川佳枝役の相田翔子、上坂は遠藤平蔵役の太田光との共演シーンがあった。思い出や印象的なエピソードはあるだろうか。
見上「相田さんはすごくかわいらしくてキュートで品のある方。役にピッタリの方。リウマチを患い自分でできることが減っていくことへの恐怖心がある中、人生がどうしたら豊かになり、病気と一緒に生きていくにはどうしたらいいかと考える佳枝。佳枝はそう生きているという説得力が、相田さんが演じることで生まれたと思います」
上坂「最初に言わなければならないことがあって……。太田さんが撮影現場にすごくおいしいフワフワのドーナツを差し入れてくださったんですけど、太田さんにお礼を言ったら『俺が全部おごって差し入れしたことを、まずはじめに公の場で言ってくれ』と言われました。なので、この場を借りて感謝を伝えたいと思います(笑)。すごく朗らかで、控室でもずっとお話してくださいますし、優しくて心地のいい方です」
“朝ドラ”主演の経験が今後の俳優人生にどんなプラスになりそうか。
見上「想像がつかないです。まだ終わった実感を得られていないんです。セットが無くなったスタジオを見せてもらっても来週からまた始まるのでは、という気持ち。なかなか今後のことを考えられずにいますが、表現の幅を広げるためにもいろんな経験をしながら豊かにのんびり、ゆったり生きていきたいです。りんという一つの役に向き合い続けた1年でしたので、りんの思考回路みたいなものに助けられる瞬間がいずれくるかもしれないとは思っています。でも今はまだ実感が……一人だけ取り残されちゃった。寂しいです(笑)」
上坂「直美という役と出会えたことと、1年間、同じ役を生きさせてもらい、お芝居以外でも感謝しきれないぐらいたくさんの方に支えてもらいました。この1年間を経験できたからこそ、この先、お仕事でも、お仕事以外でも、何か大変なことにぶつかった時にこの1年間が支えになってくれると思います」
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