小川直也が語る新日本プロレスの未来 「棚橋社長はこれからが大変」テレ朝子会社化への見解
“暴走王”小川直也が26日、自身のYouTubeチャンネル「暴走王ch」を更新。新日本プロレスがテレビ朝日の連結子会社になったことについての見解を述べた。

テレ朝子会社化で新日本はどう変わるのか
“暴走王”小川直也が26日、自身のYouTubeチャンネル「暴走王ch」を更新。新日本プロレスがテレビ朝日の連結子会社になったことについての見解を述べた。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
「仕事的にはちゃんとした仕事だよね、M&Aだから。(2012年に)5億円で買って、(26年に)35億円で売ったんだからすごい。ブシロードの木谷(高明)さんの経営手腕はすごいじゃない」
動画の冒頭で、小川はブシロードの木谷氏の経営手腕を褒め称えた。その一方で誰もが気になるのは、この後、新日本プロレスはどうなっていくのか。その行方になる。
これに関して小川は、「どうなんだろうなあ……」と話すと、「テレ朝の子会社になったわけだから、普通は役員がテレ朝から来るわな。そしたら誰かが追い出されてっていう配置になっちゃうんじゃないの? 今、新日本の社長は棚橋(弘至)くんだよね。ヤバくない?」と、棚橋社長がどう出るか、という見方を示した。
その上で小川は「別に棚橋くんとは悪い関係じゃない」「普通にレスラー同士の関係だよ」と口にしつつ、「逆に心配しちゃう」と続けると、その意図をこう話した。
「(レスラーは)リング上で選手でいるからこそ(選手が統率できる)。全員が全員さ、事務職の棚橋を応援するかっていったらそうじゃないわけじゃん。別物になっちゃうじゃん。選手とは違うからさ。それが大変だと思いながら頑張れよっていう意味でさ。今度は選手としてじゃなく、社長として、ビジネスとして頑張らなきゃいけない」
小川いわく、選手以上に社長業は大変だ、という物言いだ。
「だって今まで『棚橋選手、棚橋選手』ってゴマを擦ってたヤツがさ、いきなり180度、手の平を返して、『おい!』って言われちゃうかもしれないんだよ」「だから大変だなあと言うのはそういう意味」
たしかに選手を引退し、運営側として社長としての業務だけに取り組むとなると、さまざまな会社の雑務に目を配らなければいけなくなってくるのは間違いない。
「親会社(テレビ朝日)の考える給料体系に入ってくるから、(給料体系も)ガラッと変わると思う」
小川はそう言って、新日本の選手や社員、関係者への給料体系にも変化があると指摘した。もちろん、大前提としてまずは業績を上げることが先になるものの、親会社が変わったことで、選手や社員、関係者の報酬は増えるのか。
これについても小川は「一説によれば」と前置きした上で、「(ユークスから)ブシロードだっけ? 新しく(ブシロードに)行ったほうが(選手の報酬が)よかったような話も聞いたよ。それがまた(テレ朝に)戻るってことは……それは分かんない。俺はブシロードの給料を見たことがないからさ。それは言えない」と話した。
「レスラーはレスラーでいてほしい」という小川流の哲学
客観的に考えると、ユークス時代の新日本は「暗黒時代」と呼ばれるほど、新日本史上最悪の経営状況だったとされるため、そこからブシロードが全面的に支援した結果、業績が上がった実績がある。それが選手や社員、関係者に還元されたのだとすれば、すべては業績を上げていった先の話になる。
そういった事情を踏まえつつ、小川は大方の見方として、次のように話した。
「昔のテレビ業界と今のテレビ業界は、どうなの? って。タレントさんの(出演料)とかCMのほうとか聞くじゃない。だから相対的に見たらよくはないっていうのが大方の見方なんじゃないのっていう気はする」
つまり、一時期の勢いがなくなったテレビ局が親会社になったことはどうなのか、という見解だ。
しかも小川は、自身が新日本と付き合いのあった頃を振り返り、「言い方悪いけど、月割で(ファイトマネーを)もらっているサラリーマンっぽいのが好きじゃなかったから。でも結局、新日本のレスラーっていうのはそれありきだったから、いつもサラリーマンみたいなことをやっているんじゃねえよっていう言い方をバンバンして口撃はしていたけど、新日本のレスラーは1年契約だから、そんなことにこだわらなくていいと思っていたんだよね」と持論を述べた。
小川の口ぶりだと、当時の小川はファイトマネーを月割ではないもらい方(試合に応じてなど)をしていたと推測される。
また、小川は今年の1月4日に東京ドームで引退した棚橋社長に対し、「俺は元々、生涯現役のほうがいいんじゃね? ってずっと言ってたじゃない。そういう意味ではなんで社長やってたんだって思ったからね」と疑問を投げかけた。
これは考え方次第だが、かつてはアントニオ猪木や藤波辰爾も新日本の社長だった。その諸先輩に続き、棚橋社長が新日本における3人目の社長レスラーになったことは誇りに思えるのではないか。
この考え方に対し小川は「新日本の社長になりたくてプロレスラーをはじめたのか。俺はプロレスラーっていうのは、社長とか興味なかったから、どういう意味ではじめたかじゃないの?」と証言すると、棚橋社長に「社長業と兼業で選手もやればいいんじゃない、と思います」と、カムバックを勧める場面もあった。
もっとも、棚橋社長が引退した背景には身体的な限界があったはずだ。そう考えれば、現実的には今すぐに復帰という選択をすることは容易ではないだろう。それでも小川の発言からは、「レスラーはリングに立ってこそ最大の力を発揮する」という一貫した主張が感じられた。
いずれにしても、小川の口から「新日本には頑張ってほしい」という言葉が出たことは印象的だった。長年にわたり対立構造の中で語られることも多かった両者だが、今回の新体制発足は、小川にとっても決して他人事ではないのかもしれない。
(一部敬称略)
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