岡本多緒、義母はチベット難民 夫や家族を通じ「人権問題や社会情勢を学んだ」
俳優で映画監督の岡本多緒が18日、都内で行われた『PEACE FOR ALL×難民映画基金 ショートフィルム特別上映会』に、ロッテルダム国際映画祭マネージング・ディレクターのクレア・スチュワート氏、第39回東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏、ファーストリテイリング取締役グループ上席執行役員の柳井康治氏とともに出席した。

チベット移民描く映画制作での“葛藤と決意”
俳優で映画監督の岡本多緒が18日、都内で行われた『PEACE FOR ALL×難民映画基金 ショートフィルム特別上映会』に、ロッテルダム国際映画祭マネージング・ディレクターのクレア・スチュワート氏、第39回東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏、ファーストリテイリング取締役グループ上席執行役員の柳井康治氏とともに出席した。
『PEACE FOR ALL』は、「世界の平和を心から願い、アクションする」というユニクロの趣旨に賛同した著名人の方々にボランティアで協力してもらい、それぞれの平和への願いをデザインしたTシャツを販売し、利益の全額を寄付するプロジェクト。また、『難民映画基金』は、避難を余儀なくされた映画制作者、またな避難民としての経験を描いた実績のある映画制作者の活動を支援・助成するために設立された。
映画『急に具合が悪くなる』でのカンヌ国際映画祭女優賞受賞も記憶に新しい岡本。多忙の中、同イベントに参加した理由を問われると「私自身が映画に対して大切だなと思っていることが、一人ひとりの思いがより多くの人々に伝わることによってエンパシー(共感)が広がり、それが優しい世界につながっていくんじゃないかなと信じているので、その中で難民の方たちのストーリーがより多くの人に届くということはとっても大切ですし、そういう活動をユニクロさんはじめ、色々な方が支援していると聞いて、よかったら登壇させてくださいということで、今日参りました」と思いを明かした。
また、マイノリティー(社会的弱者)をテーマにした作品を手掛けている“作り手”でもある岡本は、最近、短編映画『My Sweet Pala』というチベット系移民の家族の物語を描いた作品を作った。
制作した理由を聞かれると「私の義母がチベット難民で、1950年代にチベットから亡命して、最終的にスイスで生活されているんですけど、夫や夫の家族や友だちを通じて、チベット問題から人権問題や社会情勢を学んでいきました」と経緯を明かし、「チベット難民は今現在、緊急性としては少し低いのかなと思いつつ、どんどん難民が増えていってしまっている状況の中で、そういった人たちがどこかに移住をして、次の世代が生まれて、そこで移民の子どもとして生きていく中でどういったことが起こっているのか。特にアメリカでの移民がすごく多いんですけど、アメリカでどういう風に見られ、どういう生活をしているのかを切り取ることによって、差別と呼ばれるようなものにつながるような行動はどこからくるのかというのを切り取りたかったです」と打ち明けた。
そんな中、最初は当事者でない岡本がチベットの問題を映画化することに戸惑いがあったそうだが「その中で大切にしたかったのは、実際にチベットのルーツを持っている方や、いろんなところに散り散りになっているネパールの方にプロデューサーとして入っていただいて、キャストとかクルーのメンバーもなるべくチベットの方にお願いして、映画祭などでQ&Aをしていただく際には、そういった当事者の人たちにお話をしてもらうというようなことを努めたんですけど、そうやって当事者じゃなくても一緒にやろうっていうことも、時には必要だったりするのかなと、自分の中で落とし込めました」と吐露した。
さらに、今後携わってみたい作品のテーマを聞かれた岡本は「私が今回、出演をさせてもらった『急に具合が悪くなる』という作品もそうですけど、社会の一員であるって感じられるような作品っていうものに携わり続けられたらなっていう風に思っています。難民もそうですし、社会的弱者だったり、マイノリティーだったり、いろんなところにある問題だと思うので、出る側も作る側も、そういうものに携われたらすごくうれしいなと思っています」と目を輝かせた。
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