「真っ赤で目立つから恥ずかしい」普段は全く運転しない西野七瀬がフェラーリに乗った撮影現場の裏側

数々の映画やドラマに出演し、俳優としてのキャリアを着実に重ねる西野七瀬。新作映画『免許返納!?』(6月19日公開、河合勇人監督)では、大御所・舘ひろしを相手に堂々たるコメディエンヌぶりを発揮している。事前のプランをガチガチに固めず、現場でのセッションを大切にする独特の演技スタイルや、等身大のプライベートについて語った。

映画『免許返納!?』で敏腕マネジャー・川奈舞を演じた西野七瀬【写真:増田美咲】
映画『免許返納!?』で敏腕マネジャー・川奈舞を演じた西野七瀬【写真:増田美咲】

飾らないプライベートも明かす「毎日何かしら幸せ」

 数々の映画やドラマに出演し、俳優としてのキャリアを着実に重ねる西野七瀬。新作映画『免許返納!?』(6月19日公開、河合勇人監督)では、大御所・舘ひろしを相手に堂々たるコメディエンヌぶりを発揮している。事前のプランをガチガチに固めず、現場でのセッションを大切にする独特の演技スタイルや、等身大のプライベートについて語った。(取材・文=平辻哲也)
 
 現場に入る際のスタイルについて聞くと、西野は独自のスタンスを明かす。

「もし役の雰囲気を自分の中で固めていったとしても絶対変わるだろうな、プラン通りにはいかないんじゃないかなって思うので、いろんな可能性は考えていくけど『これで行こう』とは決めずに、現場で相手の方とやってみて決める感じです」と、目の前で起こることに適応していく自然体を強調する。

 映像作品の現場経験を重ねる中で、ドラマと映画の違いも冷静に見つめている。

「ドラマはオンエアが迫っているというのがあるし、映画の方がゆっくりセリフをちゃんと覚える時間があるのかなと思います」と語り、現場ごとに異なる監督のカラーについても「毎回『この方はこういう感じか』と思いながら」徐々に役を掴んでいくのだという。

 今回演じた敏腕マネジャー・川奈舞というキャラクターについては、「はっきりとした目標を持ってるわけでもなく、あまり地に足ついてないような状態だったのかなって思うんですけど、南条さんのマネージャーをやるとなって、かなり刺激をもらったんじゃないかなって思いました。川奈も意外とこの話の中で変化があるから、お互いにとってすごくいい出会いだったんだなって思ってました」と、その内面の変化を深く理解して落とし込んでいる。

 大御所俳優を相手にズケズケと物申すコミカルな役柄だが、本人はコメディーを意識しすぎないよう心掛けていた。

「そこに囚われるとすごく難しくなりそうだなと思ったので、あくまで自然に、あんまりコメディーは考えずやっていました。でも舘さんのリアクションが面白かったのでこっちも気持ちよくできてました」と、相手の芝居に素直に反応することで自然な笑いを生み出していた。

 シリアスな作品では、現場にいない時でも役の感情を引きずりがちだというが、コメディータッチなやり取りも多かった本作は違った。

「気も楽ですね。シリアスなものは『明日あのシーンか』みたいなのがあったりするけど、今回は全然なかったです。なんなら『楽しみなんだよな、このシーン』みたいなのが多かったです」と笑顔を見せる。

 以前のインタビューで「私は幸せのハードルが低いんです」と語っていた西野だが、その価値観は今も全く変わっていない。

「ゲームできるなとか、散歩できるなとか。いっぱい歩きたいなっていう気持ちがあるんで、今日いっぱい歩けたなとかもうれしいし、普通に友達とおいしいご飯食べ行った日も『幸せだなあ』って思います。本当毎日何かしら『幸せ』って思ってます」と、日常のささやかな瞬間に喜びを見出している。散歩についても特別なルールを設けているわけではない。

「歩かない日もあるんですけど、歩けると、すごくうれしいです。どこかに行ってた場所から『あ、頑張ったら歩いて帰れるかも』みたいな時とかはラッキーですね」と語り、歩数計で「8000とか9000(歩)ぐらいでも全然よしです」と声を弾ませる。

 劇中では南条の愛車である真っ赤なフェラーリ(328GTS)に西野が乗るシーンもあるが、免許は持っているものの車は所有しておらず、普段は全く運転しないという。実際の撮影も牽引や全方位LEDパネルのヴァーチャルプロダクションスタジオで行われた。「真っ赤だったし目立つから恥ずかしいなって。自分では乗れる自信は全然ないですけどね」と笑い、車の車種にもあまり詳しくないと明かす。大作映画の現場で大御所俳優と渡り合いながらも、決して飾らない等身大の魅力がそこにあった。

■西野七瀬(にしの・ななせ)1994年5月25日生まれ、大阪府出身。2011年にアイドルグループ・乃木坂46のメンバーとしてキャリアをスタート。18年にグループを卒業後、本格的に俳優として活動。ドラマ『あなたの番です』(19/NTV)での演技で注目を集め、その後も数々のドラマに出演。主な出演映画に『あさひなぐ』(17)、『シン・仮面ライダー』(23)、『ある閉ざされた雪の山荘で』(24)、『52ヘルツのクジラたち』(24/成島出監督)、『帰ってきたあぶない刑事』(24)など。『孤狼の血LEVEL2』(21)では日本アカデミー賞優秀助演女優賞と新人俳優賞を受賞し、『恋は光』(22)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください