ほっともっとの天丼食す→2時間後に異変、救急搬送 運営元は「混入」否定も…保健所が検査実施
大手弁当チェーン「ほっともっと」で提供された「海鮮天丼」に、フグが混入していたとするSNS投稿が拡散、物議を醸している。投稿者は購入した天丼を食べた後に寒気や体のしびれ、嘔吐(おうと)などの症状を訴え救急搬送。天丼に入っていた「アジの天ぷら」について「明らかにアジではなかった」と証言している。いったい何があったのか。当事者の男性と、ほっともっとの運営元、管轄の保健所に見解を聞いた。

天ぷらに“謎の魚”? 当事者を直撃「体が硬直して自分で動けないような状態に…」
大手弁当チェーン「ほっともっと」で提供された「海鮮天丼」に、フグが混入していたとするSNS投稿が拡散、物議を醸している。投稿者は購入した天丼を食べた後に寒気や体のしびれ、嘔吐(おうと)などの症状を訴え救急搬送。天丼に入っていた「アジの天ぷら」について「明らかにアジではなかった」と証言している。いったい何があったのか。当事者の男性と、ほっともっとの運営元、管轄の保健所に見解を聞いた。
今月10日にSNSで拡散した投稿によると、投稿者は8日午後、北海道函館市内のほっともっと店舗で「海鮮天丼」を購入。半身のアジの天ぷらの食感に違和感を覚え、衣を剥いで見たところ「斑点のある魚」が確認できたという。天ぷらを食べた1時間後、寒気や体のしびれなどの症状が現れ、自身で喉に手を入れて嘔吐。救急車を呼び搬送されたという内容がつづられており、「斑点あるアジににた魚はフグの稚魚だから気をつけて」と注意を呼び掛けている。
投稿には、「テトロドトキシンは致死性猛毒」「痺れが出る中での強制嘔吐。賢明な判断」「本当に一命とりとめて良かった」「自分なら気付けないと思うし、子供が食べたらとか考えると恐ろしい」「ほっともっとの公式サイトには何も書いてないけど」「フグじゃなくて普通の食当たりでは」「事実なら確実に保健所指示で営業停止ですよ」など、不安の声や真偽を問う意見が多数寄せられている。
投稿者の男性が11日、ENCOUNTの電話取材に応じ、一連の経緯について語った。
「夫婦2人でWBCのオーストラリア戦を見ながら食べようと、ほっともっとの海鮮天丼を購入しました。弁当を買ったのは午後5時過ぎ、食べ始めたのは試合が始まった午後7時頃だったと思います。魚の食感に違和感を覚え、衣を剥いでみたところ、白くて丸い斑点があり、妻のアジの天ぷらと比べてみても明らかに違う。そこで食べるのをやめればよかったのですが、試合に夢中でついついそのまま食べてしまったんです」
食べ終えてから約2時間後、寒気や手足のしびれといった症状が表れ、男性は風呂に入浴。それでも症状は改善せず、そのまま倒れるように就寝したという。
「寒気やしびれ、ろれつも回らないような状態で。まだ試合中でしたが、自分だけ切り上げて風呂に入り、そのまま横になりました。すると今度は体が硬直して、自分で動けないような状態になって……。深夜1時くらいでしょうか。何とかはってトイレに行き、胃の中のものを吐き出して救急車を呼びました」
午前2時頃、駆け付けた救急隊員によって救急搬送。医師からは当初、「胆のう炎」と診断されたが、翌朝受けたMRI検査では胆のうの炎症は認められなかった。現在も入院中で、高熱や下痢といった症状が続いており絶食状態だが、幸いにも快方に向かっているという。
ほっともっと運営「フグ混入の事実はありませんでした」
一連の投稿について、男性は「フグかどうかは分かりませんが、自分が食べた魚がアジではなかったのは間違いありません。天丼を食べた直後から症状が出たので、おそらくそれが原因ではないかと。自分が食べたのは半身だったので、もう半分を誰かが食べたら大変だと思い、注意喚起の目的で投稿しました。ほっともっと側と直接やり取りはしていませんが、保健所を通じて、全店舗で斑点の入った魚が混入していないか調査を進めていると聞いています」と話している。
厚生労働省のホームページでは、フグによる食中毒について「フグの体内に含まれるテトロドトキシンが主な原因であり、日本においては毎年、フグによる食中毒が発生し、死亡例も報告されています」と説明。「近年では年に10件程度のフグ毒中毒が発生し、患者数は10名程度で死亡者が出ることもある」「食後20分から3時間程度の短時間でしびれや麻痺症状が現れる。麻痺症状は口唇から四肢、全身に広がり、重症の場合には呼吸困難で死亡することがある」と被害状況や詳しい症状を記載している。
ほっともっとを運営する株式会社プレナスの担当者は、ENCOUNTの取材に「工場を確認したところ、フグ混入の事実はありませんでした」と回答。海鮮天丼に使用している魚は業務委託先のアジ加工専門工場で製造されており、うろこ取りや三枚おろし、粉付け、凍結処理、製品検査を経て各店舗に出荷、天ぷら粉をつけて揚げる調理行程は各店舗で行われているという。担当者は取材に「異なる魚種の魚が混入したことはこれまでにもありません」としている。
一方、店舗を管轄する函館市の生活衛生課からは問い合わせがあったとし、11日午後2時から当該店舗に検査が入る予定だという。
当該店舗を管轄する函館市渡島保健所の担当者は「保健所への通報の事実はありましたが、実際に食中毒の原因がフグ毒であったかは現在調査中です。現時点までに他の患者は報告されておらず、拡大はないものと見ています」としている。
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