「たくさんすしを頼んだのに…」来日6時間後のインド人男性が仰天 “責任感の接客”にも感動

外国人観光客の中には、驚くほど短い滞在でも、その国の文化を感じ取る人がいる。インドからカナダ・バンクーバーへ帰る途中、乗り継ぎ待ち時間を利用して日本を初めて訪れたアルマンさんに、6時間の滞在で目撃した日本の姿を聞いた。

たった6時間の日本滞在で感じたこととは?【写真:ENCOUNT編集部】
たった6時間の日本滞在で感じたこととは?【写真:ENCOUNT編集部】

6時間滞在インド人観光客が見た日本は衝撃の連続

 外国人観光客の中には、驚くほど短い滞在でも、その国の文化を感じ取る人がいる。インドからカナダ・バンクーバーへ帰る途中、乗り継ぎ待ち時間を利用して日本を初めて訪れたアルマンさんに、6時間の滞在で目撃した日本の姿を聞いた。

 アルマンさんはインド出身の男性で、現在はバンクーバーに暮らしている。

「インドからバンクーバーへのフライトだったんですが、16時間の乗り継ぎ待ち(レイオーバー)があったんです。それで寄港地上陸許可(ショアパス)を取って、街を見に出てきました」

 空港で体を休める人もいる一方、アルマンさんが選んだのは、短時間でも見知らぬ国を観光することだった。タイムリミットは出発時間の午後9時までだ。

「だからできるだけ多くの場所を回ろうとしているんです」

 英語版パンフレットを手に、単身で街へと繰り出した。

 記者が渋谷でアルマンさんに話を聞いたのは、東京観光から6時間が経過したタイミングだった。

 とはいえ、「日本についてどう感じますか?」との問いに対する答えは、驚くほど明瞭だった。

「そうですね。まだ6時間くらい……ここに来てまだたったの6時間なんです。僕の観察では、日本はとてもシステマチックな国だと思います。非常に体系化された社会ですね。人々は本当に親切で、みんなそれぞれのやり方で楽しんでいて、誰かの邪魔をするわけでもなく、それでもとても礼儀正しくて歓迎してくれます。もしこの街を自分が住んでいるバンクーバーと比較すると、とても体系化されていますね。もし向こうでこれだけの人口がいたら、街は一日中渋滞してしまいますよ。大変なことになるでしょう。でも、ここの交差点(渋谷スクランブル交差点)を見るだけでも、本当に感銘を受けます。交通システムもそうです。とても観光客に優しい場所だと思います。だからこれほど多くの観光客がいるんでしょうね」

 観光のスタートは浅草寺だった。上野公園や周辺の博物館にも足を運んだという。

「朝、浅草寺に行きました。本当に平和でした。博物館も訪れました。日本の歴史、人々の歴史、島々の成り立ち……植生や動物について知りました。本当に印象的でした。僕は個人的に、日本の大ファンなんです。長崎や広島について勉強しましたし、大学では福島の原発事故についてのケーススタディーもやりました。エンジニアたちが、そして政府がどう対処したか、それは本当に素晴らしいものでした」

 日本食にも舌鼓を打った。

「さっきすしを食べたばかりなんですが、本当においしかった。カナダやインドとは違いますね。本当に新鮮で。本場のすしを味わう機会がありました」

 カナダでもすし店を訪れたことがあるというアルマンさん。しかし、日本のそれとは大きく異なるという。

「すしは前にも食べたことはありますが、これほど新鮮ではありませんでした。こんなにおいしくなかった。日本の魚は、種類もカナダで手に入るものとは全く違いました。向こうではカリフォルニアロールのようなアメリカナイズされたすしがほとんどですから。今日は海老の天ぷら、おそらく馬肉のすし、鴨のすしも本当においしかったです」

 さらに、衝撃を受けたのが価格だ。

「たくさんすしを頼んだのに、たった1400円でした。ビール1杯込みで。それにテクノロジーもすごくて、すしが自動的に自分の席まで運ばれてくるんです。初めての経験でした」

チップの文化がないのに…「ただ仕事への責任感から接客」

 カナダの物価は日本より高い。だが、仮に価格が同じでも品質には大きな差があるという。

「向こうだと、普通のカリフォルニアロール8個入りで、12カナダドル(約1400円)くらいします。だから換算すると、カナダのカリフォルニアロールと同じ金額で、日本では食事一式が食べられたんです。しかも本当においしかった。カナダでは税金とチップも足されます。ここにはチップの文化がないですよね。日本のサービスは本当にプロフェッショナルです。カナダよりもプロフェッショナルです。カナダではチップを払って初めて心を込めて接客してくれます。ここでは何の見返りも期待せず、ただ仕事への責任感から接客してくれます」

 驚きの連続だったというアルマンさん。地下鉄では花粉症らしく、マスク姿で咳をしている人を多く見かけたことも記憶しているという。

 空港に戻るまでの残り時間では、東京アニメセンターを訪れたり、ラーメンも食べてみたいと話していた。さらに「人形焼を食べてみたいんです。あのミニパンケーキみたいなやつ」。

 最後に、アルマンさんは、こう付け加えた。

「もう一つ、日本の子どもたちは本当にすばらしいですね。博物館でたくさんの親子連れを見かけました。親たちが子どもに日本の歴史を教えていました。それは知れてよかったです。自分の国ではあまり歴史を教えたりしませんから。日本の子どもたちは本当に礼儀正しい。僕が通り過ぎる時にあいさつしてくれましたから」

 短時間ながらも、日本は強い印象を残したようだ。

「本当にやりたかったのは、弾丸列車(ブレットトレイン)に乗ることでした。新幹線ですね。でも時間が足りなくて。今年の年末にまた戻ってこようと思います。次はもっと長い期間で。大阪に行ってみたいんです。友人が何度か行っていて、すごくよかったと言っていたので」と締めくくった。

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