俳優の佐藤アツヒロが29日、都内で行われた映画『初恋芸人』先行プレミア舞台あいさつに、映画初主演となる原嘉孝（timelesz）をはじめ、沢口愛華　夏目大一朗監督と共に登壇した。

　本作は、中沢健氏の原作で2016年にはテレビドラマ化、2025年8月から小学館のオリジナルコミックアプリ「マンガワン」でも、こやま仁氏によるコミカライズの連載がスタートするなど、異色の恋愛小説として人気の高い同名小説を映画化。売れないピン芸人・佐藤賢治（原）が、突然彼の前に現われた市川理沙（沢口）によって、初めての恋のトキメキを感じるが……といったストーリー。

　佐藤は、先輩芸人として原演じる佐藤賢治にアドバイスを送る大御所芸人・兼子三郎を演じている。「大御所のポジションの役なのですが、自分のなかには普段から大御所感がないので……」と、アイドルグループ光GENJIとして一世を風靡した佐藤から自虐的な発言が飛び出すと、原や監督から「何をおっしゃいますか！」とフォローが飛ぶ。

　それでも佐藤は「いやいや」と否定すると、「そのためにも、普段は舞台をやっているので、声が大きいのですが、大御所感を出すためにボソボソとしゃべるように頑張りました」と爽やかな笑顔で語った。

　事務所の後輩である原の初主演映画。佐藤は「撮影当時、普段の原くんを全く感じなかった。本当に難しい役だったと思うけれど、しっかり役を全うしてすごかった」と称賛し、「僕は彼の先輩芸人の役なのですが、助言をするシーンで、お互いコミュニケーションを取ってやりました」と撮影を振り返った。

　今回の作品のキャッチコピー「彼女の笑顔が僕をヒーローにしてくれた」にちなんで、自身にとってのヒーローを聞かれた佐藤は「3つぐらい考えていた」というが、原が「ファン」と発言したのを聞いて「僕もそうします」と発言。司会者から「その3つを聞きたい」と言われた佐藤は、「『ONE PIECE』のルフィとか……」とつぶやき、会場を笑わせていた。