浅野忠信、『SHOGUN』の撮影遅延で“取り乱し”告白「俺は早く帰らなきゃいけないんだ!」
俳優の浅野忠信が12日、都内で行われた映画『レイブンズ』(今月28日公開)の日本外国特派員記者試写会 Q&Aに出席した。

イギリス人のマーク・ギル監督は『殺し屋1』で浅野の一目惚れ
俳優の浅野忠信が12日、都内で行われた映画『レイブンズ』(今月28日公開)の日本外国特派員記者試写会 Q&Aに出席した。
フランス、日本、ベルギー、スペインの合作となる本作は、伝説の写真家・深瀬昌久の実話に着想を得た物語。浅野が主人公の深瀬、瀧内公美が妻・洋子を演じている。Q&Aには、瀧内とマーク・ギル監督も出席した。
浅野がハリウッド製作ドラマ『SHOGUN 将軍』で日本人初のゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞したことが紹介されると場内は拍手喝采。浅野は、『SHOGUN 将軍』の撮影期間が延びたことで、本作の撮影が1年先延ばしになったことを明かし、「僕は『SHOGUN』の現場で取り乱して、『俺は早く帰らなきゃいけないんだ!』と叫びながら撮っていました。そうしたら、まさかのゴールデングローブ賞が獲れた」とジョークを飛ばしつつ、「僕は長い間、深瀬さんの役を『SHOGUN』の現場から温めていた。それがみなさんに見ていただける日が来てうれしく思っています」と伝えた。
ギル監督は、浅野のキャスティングについて「『殺し屋1』(2001年公開)で初めて浅野さんの演技を始めて見て一目惚れをしました。それ以降、キャリアを追っていた。希望の俳優をリストアップしてほしいと言われましたが、名前は浅野忠信ひとつしかありませんでした」とコメント。浅野は監督に「現場でいつも真摯にやさしくいてくれた。日本語は分からないんですけど、僕らの繊細な動きを常に見ていてくれて、その中で新たな演出をつけてくれて、監督のやさしさに救われ続けました」と感謝の思いを述べた。
深瀬を演じて、「実は今もまだどこかいるというか、大体、役を演じたあとはその役はいなくなってしまうのですが、なぜか深瀬に関してはまだどこかにいて、常に自分を見ているような気がする」と話し、「彼を通じて僕自身が成長したか分かりませんが、彼と共有している何かが確実にある気がしています。もしかしたら共有している時間が、自分の成長において助けになってくれているかもしれません」と感慨深そうに語った。
瀧内は浅野が憧れの存在であることを告白。印象的なシーンに洋子が深瀬に能をやりたいことを伝える場面をあげ、「浅野さんを叩くのは非常に震えました。緊張したのですが、やるたびに自分が叩きまくってしまって、その節は本当にすいませんでした」と恐縮したが、「非常に気持ちがよかったです」と本音を明かした。
