ドジャース×ヤンキースは「誰もがお金儲けできる」 元日本人選手が明かす世界一決定戦の特別感

前オリックスコーチで元メジャーリーガーの田口壮氏が22日、MBS『よんチャンTV』(月~金曜午後3時40分)に出演。2006年のカージナルス時代、08年のフィリーズ時代と2度ワールドシリーズを制したが、大谷翔平、山本由伸が所属するドジャースとヤンキースが激突する今年の”世界一決定戦”(日本時間26日開幕)についてコメントした。

大谷翔平【写真:ロイター】
大谷翔平【写真:ロイター】

元メジャーリーガーの田口壮氏がワールドシリーズの行方を予想

 前オリックスコーチで元メジャーリーガーの田口壮氏が22日、MBS『よんチャンTV』(月~金曜午後3時40分)に出演。2006年のカージナルス時代、08年のフィリーズ時代と2度ワールドシリーズを制したが、大谷翔平、山本由伸が所属するドジャースとヤンキースが激突する今年の”世界一決定戦”(日本時間26日開幕)についてコメントした。

 注目の戦いが行われるロサンゼルスとニューヨークの東西間移動距離は3970キロで時差も3時間と紹介された。田口氏は「飛行機の移動時間が大体5、6時間ぐらいあると思います。その中は自由。楽なのは誰とも会わないんで。チーム関係者だけです。チャーターバスで飛行機の下まで行って、専用機に乗って、ニューヨークからまず来ますんで、ロスの空港でまたチャーターバス待ってるんで。それに乗り込んで、そこから白バイ先導で全部信号無視です」と”超VIP待遇”になるとした。

 機内での選手の様子は「お酒飲んだりとか。なかにはギター弾いてるヤツとか、ゲームしてる人もいますし」と言い、自身について聞かれると「僕はアメリカ時代、吉本新喜劇のDVDをずっと見てました」と告白。レギュラー陣から笑いが起こるなか、「それが唯一の癒しです」と振り返った。

 チケットの価格が高騰中とされると、田口氏は「アメリカでは一番盛り上がる対戦ですね。ヤンキース対ドジャースは」と”黄金対決”と認めた。お笑いコンビ・ロザンの宇治原史規から「このカードだから値段が特に高い?」と聞かれると、「あると思います、それは。このカードは誰もが見たい、誰もが望んでる、誰もがお金儲けできる」と返した。

 プラチナチケットとなるワールドシリーズの選手関係者の招待席について質問され、田口氏は「家族席も一応ありますし、ポストシーズン入る前に、前もって全部席押さえてます、選手が。”何枚、何席、押さえます”って言えば、最後まで全部押さえてくれます。いらないときは選手間で売り買いする。最初の値段なんでそこまで高くないです」と明かした。

 再びVIP移動の話になり、田口氏は「白バイが全部先導してくれるので。信号を全部止めて。青になるというより(周りの通行を)止めます。横から入ってくるヤツも全部バイクで止めて行ってノンストップで」と説明。元プロテニスの沢松奈生子氏は、「スポーツの選手でこれを味わえるっていうのはワールドシーズに出られたメジャーリーガーか、ワールドカップのサッカーとか、ここしかないと思います」と言い、テニスの四大大会についても「たとえ決勝に行ったとしても、警察先導で全部青になるなんてことは絶対にない」とした。

 田口氏は「(ド軍が)ニューヨークに行くじゃないですか。マンハッタンのど真ん中の高級ホテルにドジャース泊まりますから、空港からマンハッタン(交通を)止めて」と思い描いた。

MLBファンの気質は「東へ行くとアグレッシブ」

 ファン気質は「プレーしてた経験上、東へ行くとアグレッシブですね。西の方がまだマシなんですよ。おとなしいというか」と実感から口にした。カージナルス時代の04年ワールドシリーズで対戦した東海岸のレッドソックスについて「バス揺らされました。チームバス揺らされて、家族のバスなんか倒れるんちゃうかっていうぐらい」と恐怖体験を振り返った。

 この日はチャンピオンリングを2つとも持参。いくらか問われ、「実際の値段は百何十万(円)かっていう話らしいです」と打ち明けた。田口氏は、名前、背番号入りの”お宝”を出演者に気前よく触れさせ、ロザン・菅広文は「重た~い」といい、指にも装着した。

 優勝賞金は1人数千万円。田口氏は「ポストシーズンが始まる前に1年間、ベンチにいた人だけで会議があるんです。その中で誰がいくらもらえるかっていうのは選手によって。フルシェア、ハーフ、4分の3もかな。あと4分の1、ゼロ。裏方さんももらえるんですけど、まんべんなく全員ケアしてないと、誰か1人でも欠けると、選手が”あいつにはやらなくていい”って。ここで論争が巻き起こる。“シェアミーティング”と呼ばれる」と裏話を披露した。

 世界一チームは1月20日前後にホワイトハウスから招待されるのが恒例。田口氏は日本でトレーニング中で参加しなかったという。「めちゃくちゃ行きたかったです。今思えば、大統領に会えることなかなかないんで。当時はブッシュ大統領かな」と悔やんだ。

 山本が新人時代の2軍監督だった田口氏は、初登板から大物ぶりを感じていたとした。その山本について「2戦目に行ってほしいなと。(初戦は)プレッシャーかかると思うんで」と第2戦先発を推奨。ワールドシリーズ初戦の球場の雰囲気について「独特ですね。マスコミの数とかハンパじゃないんで、そこから雰囲気に飲まれる人は飲まれますね」と特別とした。

 山本はヤンキース主砲のジャッジは打ち取れるとした田口氏は、勝敗の行方について「若干、ドジャースに分があるかなと思ってますね。メインの選手はいいんですけど、周りの支えてる選手が調子いいんですね。そこが機能してくるんじゃないかなと」とドジャース世界一と予想した。

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