俳優の今田美桜がヒロインを務める2025年度前期連続テレビ小説『あんぱん』の柳井嵩（やない・たかし）役 発表会見が26日に都内にて行われた。会見後には、制作統括・倉崎憲氏の囲み取材も行われ、配役について語った。

　第112作目の連続テレビ小説は、アンパンマンを生み出したやなせたかしさんと小松暢さんの夫婦をモデルに『あんぱん』を届ける。作者は中園氏が務め、激動の時代を生きた波瀾（はらん）万丈の物語として大胆に再構成。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描く。

　今田演じるヒロイン・朝田のぶを支える夫・柳井嵩役を北村を起用したことについて「知っている人物を描くにあたって、相当の覚悟がないとだめだと思っていました。みなさんのイメージって晩年のやなせさんだと思うのですが、アンパンマンにたどりつくまでにいろいろと歩まれていて、もがいていた人物です。若いときからしっかり描きたいと思ったときに、真っ先に思い浮かんだのが北村匠海さんでした。北村さんはこれだけご活躍されているのに、これだけ稀有で、唯一無二で、そんな北村さんのやなせを見たくなりました」と説明。

　また、北村と役柄について話す機会があったようで「年齢以上に彼の思考の深さに驚きました。（北村の）生き方もそうですし、やなせたかしさんの生き方を彼なりに考えていて、半年間の朝ドラでみんなが知っているやなせたかしに一緒に挑んでいけるという気持ちが強まりました」と明かした。

　さらに、“絵を描く”シーンと“歌を歌う”シーンについて質問があると「絵を描くシーンは増えると思いますが、練習などはこれからです。まずは日曜劇場に集中していただいて（笑）。あとは、『手のひらを太陽に』という曲については、ドラマでも描きたいです。口ずさむかどうかはやってみないとわからないです。ただ、視聴者の皆様も北村さんの音楽は期待されていると思うので、どこかであれば。ただ、やなせさんは音痴だったと噂もあるので、どうなるのかなという感じです」と期待を込めた。