杉咲花主演『朽ちないサクラ』の主要キャスト発表 好青年に萩原利久、元公安刑事に安田顕
俳優の杉咲花が主演を務める映画『朽ちないサクラ』(原廣利監督)が、6月21日から劇場公開されることが12日、分かった。併せて、萩原利久、豊原功補、安田顕ら主要キャストや特報映像も発表された。
特報映像も初公開、翻弄されていく登場人物たち
俳優の杉咲花が主演を務める映画『朽ちないサクラ』(原廣利監督)が、6月21日から劇場公開されることが12日、分かった。併せて、萩原利久、豊原功補、安田顕ら主要キャストや特報映像も発表された。
同作は、大藪春彦賞作家・柚月裕子の『サクラ』シリーズの始まりとなる『朽ちないサクラ』が原作。杉咲が演じる主人公・森口泉は、26歳の県警の広報職員。本来は捜査する立場にないヒロインが、親友の変死事件の謎を独自に調査し、事件の真相と、次第に浮かび上がる“公安警察”の存在に迫っていく。萩原、豊原、安田は泉を取り巻く警察官役として登場する。
泉のバディ的な存在となる年下同期の磯川俊一を萩原が演じる。磯川は泉への好意を隠しつつ、泉の調査を献身的にサポートする。また、一連の事件を捜査する県警捜査一課の梶山浩介を豊原が、泉の上司で元公安の富樫俊幸を安田が演じる。
磯川役の萩原は、「今回作品を通じて、モノや景色、起こる1つ1つの出来事に対して、当事者なのか部外者なのか、はたまた環境なのか立場なのか、主観客観、人間社会においてさまざまな視点を感じました。自分自身も演じた当時と今とでは全く異なる見え方に変化していることもあるかもしれません」と明かし、「でも、自分なりに向き合った現場で演者として身体で感じた緊張や刺激は鮮明に残っています。素晴らしい経験をさせてもらい、今も生き続けています。1人でも多くの方に見ていただけたらうれしいです」と語っている。
梶山を演じる豊原は、「個々において大切にする思いと組織の論理。誰もが一個人であるはずが一体どこから権力と同化し真実を濁らせてしまうのか」と語り、作品について「人間の営みと社会の構造、常に私の心にも横たわる深い問いがこの物語に描かれています」と説明。「私が演じた梶山という男もまた、警察という大きな組織の一員でありますが、このひとりの人間が生きる矜持(きょうじ)と生きる問いを共に感じ、胸に携えて撮影に臨んだつもりです」と振り返った。「本当のことはいつも見えづらくて、本当の言葉はいつも喉に詰まってしまいそうになるけれど、それでもしっかりとまっすぐな瞳でいることの強さを心に残してもらえたらと願っています」とコメントしている。
富樫を演じた安田は、「試写でこの映画を拝見したとき、その面白さに唸りました。登場人物の入り乱れる感情、秘める思惑、そして抱く決意。さまざまな表情が垣間見える作品です」と紹介。「これらの点が線となったとき、皆様の目に見えるもの・胸に届くものは異なるかと思います。その一方で、どのように届くのかが興味深いほど、この作品の受け取り方には数えきれない色があると感じています」と語った。「原作・脚本・演出・出演者の皆様、何拍子もそろった臨場感を十分に味わえる仕上がり。原監督の手腕に脱帽です。是非、劇場でご覧ください」とアピールした。
特報映像では本編映像が初解禁されている。事件の真相に迫れば迫るほど翻弄(ほんろう)されていく登場人物たちの、切迫し、感情がかき乱される様を映し出している。