アンジェラ・アキ、10年ぶり日本での活動再開に歓喜の声「ずっと、待ってた」「早く聴きたい」

シンガー・ソングライターのアンジェラ・アキ(46)が日本での活動を10年ぶりに再開することが22日、ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッドなどから発表された。2024年5月から上演の東宝ミュージカル『この世界の片隅に』への音楽制作に参加し、同年2月7日リリースの同ミュージカル楽曲『この世界のあちこちに』を配信リリースする。

アンジェラ・アキ
アンジェラ・アキ

来年2月7日、ミュージカル楽曲のリアレンジで『この世界のあちこちに』をリリース

 シンガー・ソングライターのアンジェラ・アキ(46)が日本での活動を10年ぶりに再開することが22日、ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッドなどから発表された。2024年5月から上演の東宝ミュージカル『この世界の片隅に』への音楽制作に参加し、同年2月7日リリースの同ミュージカル楽曲『この世界のあちこちに』を配信リリースする。

『HOME』『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』などの大ヒット曲で人々の心を震わせてきたアンジェラが、10年ぶりに帰ってくる。来年5月に始まる東宝ミュージカル『この世界の片隅に』への音楽制作参加と同時に日本での活動を再開。2月7日に配信リリースする『この世界のあちこちに』は同ミュージカル用に制作した楽曲をリアレンジ、自ら歌唱した作品になる。文字通り、ミュージカル音楽作家として作った楽曲をシンガー・ソングライターのアンジェラ・アキとして自ら歌うことになる。

 アンジェラは、日本人の父親とイタリア系米国人の母親との間に徳島県で生まれた。その後、中学時代を岡山県、高校時代を米ハワイで家族と過ごし、米ジョージ・ワシントン大に進学。政治経済学を専攻する中で本格的に音楽活動を開始。卒業後は企業で秘書として勤務していたが、「音楽に懸けてみたい」と決意して退職し、アルバイトをしながら楽曲制作を続けていた。そして、2003年に26歳で日本でのデビューを目指して帰国。苦労の末、05年にシングル『HOME』でメジャーデビューするに至った。

 同曲を含めたアルバム『Home』を翌06年にCDリリースすると、売り上げ60万枚を超すロングセラーとなり、同年12月にはビートルズの初来日公演以降、日本武道館では史上初となるピアノ弾き語り単独ライブを実現。08年にはシングル『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』がNHK『みんなのうた』で流れて話題になった。そして、同年度の「NHK全国学校音楽コンクール中学校の部」の課題曲になり、15年がたった現在も国民的合唱・卒業ソングとして位置づけられている。

 その後もヒット曲を飛ばし、精力的にライブ活動をしていたが、13年に「14年秋から無期限に活動停止する」と発表。理由は「作曲を一から学び直したい」ためだった。宣言通り、夫と長男の家族3人で米国に移住し、14年9月に南カリフォルニア音楽大に留学した。新たな環境で創作活動に打ち込み、同大のカリキュラムを2年で終えると、16年にウォルト・ディズニーの短編ミュージカル作品に作詞家として参加。ミュージカル音楽作家としての一歩を踏み出し、ブロードウェイ作品のプロジェクトにも関わり始めた。また、作詞・作曲家として日本のアーティスト達にも楽曲提供を開始していた。

 そして、満を持しての日本での活動を再開。楽曲リリースは14年3月のベスト盤『TAPESTRY OF SONGS-THE BEST OF ANGELA AKI-』以来、新曲としては13年7月のシングル『夢の終わり 愛の始まり』以来となり、アンジェラは「この度、『この世界の片隅で』ミュージカルに音楽担当として参加させて頂く事になりました。ミュージカルの音楽作家になりたくて、10年前にアメリカの音楽大学に入学し、作曲を学び直しました。その学びの体験を経て、この素晴らしい作品に巡り会えた事を心から光栄に思っています」と感謝のコメントを発表した。

 その上で「この作品の発表をもって日本での活動を再開させて頂きます」と宣言し、ミュージカル作家として、日本語にこだわったミュージカル音楽制作への意欲を示した。

「シンガー・ソングライターとして曲を書くことと、ミュージカル音楽作家として曲を書くこと。その一番大きな違いは、視点です。シンガー・ソングライターとして曲を作るときは私の個人的な視点で書きますが、ミュージカルの場合はキャラクターの視点。そのキャラクターがどの場面で何を感じているのか、その視点になって、言葉ではなくまず音で考えてみる。そのときにどんな音が鳴っているのが正しいのかを探していく。難しいことではあったけれど、ものすごくやりがいを感じている自分がいました。ミュージカルは総合芸術。関わる全員が答えを探し、何度も書き直したりしながら一緒に作品を作り上げる。この喜び、この経験は、一回やって“楽しかったな”で終われるようなものではありません。私は日本語にこだわりながら、ミュージカル音楽を一生作り続けていきたい。そう思っています」

 アンジェラはこの再始動を期に、公式インスタグラム、XなどのSNSを開設し、公式サイトやYouTubeもリニューアル。早速、ファンが「アンジー、お帰りなさい」「ずっと、待っていました」「うれしい。早く聴きたい」が歓喜のコメントを寄せている。

次のページへ (2/2) 【動画】『この世界のあちこちに』ティザームービー
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