Netflixの韓ドラ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が社会現象化 主演女優「正直怖い」

Netflixは24日、8月第3週(15~21日集計)のグローバルTOP10を発表した。18日に最終回を迎えた韓国ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が視聴時間7743万時間を記録しグローバルNetflixTV部門全体で1位になった。2768万時間で初登場2位になったメキシコのアクションドラマ「ハイヒート シーズン1」に2倍以上の差を付ける圧倒的首位だ。「ウ・ヨンウ」は7月第2週(4~10日)に初めて非英語圏1位を記録後、7月第4週の1回を除いて非英語圏1位の座を守り続けている。日本のテレビ部門TOP10でも4週連続で1位を独走中だ。

Netflixのテレビドラマ部門で世界1位になった「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」【写真:(C)Netflix】
Netflixのテレビドラマ部門で世界1位になった「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」【写真:(C)Netflix】

現地メディアが自閉スペクトラム障害の現実をルポ「才能を社会で受け入れるべき」

 Netflixは24日、8月第3週(15~21日集計)のグローバルTOP10を発表した。18日に最終回を迎えた韓国ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が視聴時間7743万時間を記録しグローバルNetflixTV部門全体で1位になった。2768万時間で初登場2位になったメキシコのアクションドラマ「ハイヒート シーズン1」に2倍以上の差を付ける圧倒的首位だ。「ウ・ヨンウ」は7月第2週(4~10日)に初めて非英語圏1位を記録後、7月第4週の1回を除いて非英語圏1位の座を守り続けている。日本のテレビ部門TOP10でも4週連続で1位を独走中だ。

 同ドラマは自閉スペクトラム障害を持つIQ164の新米女性弁護士ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)が一流弁護士事務所「ハンバダ」に入所し、さまざまな裁判で活躍する姿を描いたヒューマン法廷ドラマ。世の中に残る偏見や差別、また韓国社会の教育、環境、労働問題に正面から問題提起をする一方、親子、友人、職場の同僚との温かい人間関係をほほえましく描くなど多彩な魅力で視聴者の心をつかんだ。特に同じ法律事務所の訟務チームで働くイ・ジュノ(カン・テオ)とウ・ヨンウの恋の行方に視聴者は釘付けとなった。初回の視聴率は0.9%だったが、口コミで話題となり最終回は17.5%と最高を記録した。もし地上波での放送だったらこの倍以上に相当するとの指摘もある。

 韓国では毎週水・木曜夜に新興ケーブルチャンネルENAで放送。最終回の放送から1週間たったが、“ウ・ヨンウシンドローム”は収まる気配がない。現地メディアは24日、主人公ウ・ヨンウを演じた女優パク・ウンビンのインタビュー記事を一斉に配信した。22日にソウル市江南区内のカフェで報道各社の取材に応じたパク・ウンビンは「ウ・ヨンウを演じるというよりは、ヨンウの真心を伝えれば実際に関連している方々に少し了解を求めることができると思った。本当に渾身の力を尽くし、最善を尽くした」(中央日報)と7か月にわたった撮影の苦労を明かし、高視聴率を獲得したことについては「正直怖い。視聴率は目標にしていなかった」(スタートゥデイ)と明かした。

 一方、「東亜日報」(23日付)はハッピーエンドで終わった「ウ・ヨンウ」にからめ、「国内25万人に達する発達障害者(自閉障害、知的障害者らを総称)にとって高額年俸は夢のような話であり、現実は毎日出勤する場所を探すことすら容易ではない。就職後の平均月給も自閉障害121万ウォン(約12万円)、知的障害92万ウォン(約9万円)で、全体障害者平均月給の半分にとどまる」とするルポ記事を配信した。

 また、「デイリー韓国」(22日付)は「増強現実と仮想現実が自閉人に及ぼす影響」を研究して17年に米国テネシー大学から哲学博士学位を授与されたキム・ビョンゴン教授がドラマ「ウ・ヨンウ」の番組考査を務めたことを紹介し、「ウ・ヨンウのようにいくら才能があるとしても社会で受け入れられなければ最高の支援をしてもその効果は半減する。お互いに相手を見ながら1歩ずつ近づかなければならず、これが可能なためには相違に対する理解が先行されなければならない」とするキム教授の提言を伝えた。

 同ドラマの制作会社は24年ごろに「シーズン2」を放送できるようにすることが目標だと明らかにしている。

 ※現地メディアの記事はいずれも電子版

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