GLAY、20万人ライブから23年 愛するファンに感謝こめたツアー完走「本当にありがとう」

ロックバンド「GLAY」が7月31日、千葉県幕張メッセ国際展示場ホールでオフィシャルファンクラブの発足25周年を記念したスペシャルライブ「GLAY LIVE TOUR 2022 ~We●Happy Swing~ Vol.3」(●はハートマーク)のファイナル公演を行い、1万8000人のファンを魅了した。

思い出の地・幕張メッセで熱いステージを魅せたGLAY【写真:田辺佳子】
思い出の地・幕張メッセで熱いステージを魅せたGLAY【写真:田辺佳子】

伝説のライブ「GLAY EXPO '99 SURVIVAL」が開催された日から23年

 ロックバンド「GLAY」が7月31日、千葉県幕張メッセ国際展示場ホールでオフィシャルファンクラブの発足25周年を記念したスペシャルライブ「GLAY LIVE TOUR 2022 ~We●Happy Swing~ Vol.3」(●はハートマーク)のファイナル公演を行い、1万8000人のファンを魅了した。

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 GLAYオフィシャルファンクラブ「HAPPY SWING」の発足を記念したライブは2011年に幕張で開催したVol.1、同じく幕張で16年に開催したVol.2に続いて今回が3回目となる。コロナ禍で1年遅れとなったが、今回は大阪、仙台、幕張の3会場でともに2DAYSで開催され、FC会員を中心にコロナ禍で足を運べなかった非会員も含めて、のべ6万4000人のファンが参加した。

 この日は、23年前の1999年7月31日に幕張メッセ駐車場特設ステージで20万人の観客を動員したあの伝説のライブ「GLAY EXPO ’99 SURVIVAL」が開催された日だった。そんな記念すべき日にファイナル公演を迎えるとあって、オープニングから豪華な演出が待っていた。

 開演時間の午後4時、場内アナウンスが終わると客席から自然と手拍子が起こる。照明が少しずつ暗くなるとホール真ん中に作られた特設ステージに100人を超えるマーチングバンドが360度ぐるりと囲んだ。指揮者の合図とともにGLAYの代表曲をメドレーで演奏。猛暑の中、汗を拭きながら会場に駆けつけた観客も大迫力の生演奏にしばし癒やされた。

 マーチングバンドの演奏が終わると、ステージ最上部の巨大スクリーンに映像とBGMが流れ、メンバーがステージに登場。華麗な模様の衣装をまとったTAKURO、シックな黒の衣装できめたTERUとHISASHI、真っ白なシャツと黒のパンツで登場したJIRO。360度回転する円形のステージ中央にドラムとキーボードが置かれ、それを囲むようにTERUとJIRO、TAKUROとHISASHIという組み合わせでステージに立った。

 1曲目は1996年のナンバー「都忘れ」。続いて「summer FM」(99年)、「GROOVY TOUR」(96年)とオープニングから懐かしいナンバーを続けて演奏した。今回はFC会員への感謝のライブということで、懐かしい曲や普段なかなか演奏しない曲など、いつもとは違うスペシャルな選曲で固められた。MCはほとんどなく、ステージが回転しながら転換する場面ではステージ上のスクリーンに懐かしい4人の姿が映し出された。

 中盤はしっとりと「月の夜に」(10年)、「ゆるぎない者達」(02年)、「HOWEVER」(97年)の3曲を演奏。TERUのハイトーンで美しいボーカルが幕張の会場を包み込んだ。

「My Private “Jealousy”」(11年)では、TAKUROとHISASHIによる美しいギターソロに酔いしれ、観客は拳を高く突きあげた。続けてハードなナンバー「ROSY」(07年)、一転して風鈴のような音で始まる「夏音」(06)。ドラマチックなイントロで始まった新曲「クロムノワール」では切ないTERUの歌声が響いた。

会場中央に設置された特設ステージが360度回転【写真:岡田裕介】
会場中央に設置された特設ステージが360度回転【写真:岡田裕介】

1万8000人の温かいスタンディングオベーションを浴びたメンバーたち

 次に披露したのは「百花繚乱」。鋭い歌詞で社会にメスを入れるロックナンバーで曲の途中のTAKUROのボーカルパートでさらに観客が盛り上がる。続けて9月に発売する新曲の「GALAXY」。JIROは踊りながらベースを弾き、ステージ上のスクリーンにはドローンカメラがメンバーの上空をグルグル回りながら撮影する映像が流れ、HISASHIのキメ顔が見事に映し出された。

「SHINING MAN」(21年)の間奏でFCの人気企画「あなたはどっち派」がスタート。ファイナル公演はTERUとHISASHIが担当。TERUは質問ではなく、入場の際に観客に配られた赤と青の紙をもってウェーブするTERUいわく「稲穂」を観客にリクエスト。何回かの練習を行い、いざ本番へ。客席最後部から最前列へと赤色と青色の紙を順番に掲げて“稲穂”がなびいてTERUは大満足。

 HISASHIは、お客さんに「『GLAYがフェスに出る派』がいい人は赤色の紙を、『GLAYがフェスをやる派』がいい人は青色の紙を上げてください」とリクエスト。すると会場がほぼ青色に埋めつくされ、「これはやるしかないですね。宣言します。2024年、GLAYフェス開催です!」と突然の発表に大きな拍手が。しかしその直後「このあと会社と話し合ってもしできなかったら(今の宣言を)バッサリカットしてもらいます」とちょっと弱気な一面を見せたHISAHIに会場から笑いが起きた。

 終盤は「ビリビリクラッシュメン」(98年)、「ピーク果てしなく ソウル限りなく」(04年)と畳みかけ、TERUが「1999年7月31日、あの20万人ライブでやったあの曲をここで最後にやって、大盛り上がりしたいと思います!」と語り、23年前の今日「GLAY EXPO ’99 SURVIVAL」のアンコールで演奏した「BURST」(94年)を披露した。声を出せない観客は大きな手拍子で応え、TERUが観客の分まで「Let me Burst」と叫び続け、本編が終了した。

 アンコールの大きな手拍子が鳴り響き、TAKURO、HISASHI,JIROの3人は涼しげなTシャツ姿でステージに登場し、TERUは黒のおしゃれな和装姿で登場。途中TERUが最前列の小さな女の子に笑顔でそっとタオルを渡した。アンコール1曲目に「STAY TUNED」(01年)を演奏し、メンバー1人1人が観客にあいさつ。ファンクラブの会員への感謝を込めた新曲「WE?HAPPY SWING」を披露し、「はじまりのうた」、「HAPPY SWING」で幕を閉じた。大きく手を振ってステージを降りたメンバー。最後はTAKUROが両手を広げ、1万8000人の温かいスタンディングオベーションを胸いっぱいに抱きしめた。

スペシャルな旅を終えたGLAYは9月21日に通算60枚目となるシングル「Only One,Only You」をリリースする。

声を出せない1万8000人の観客はいつも以上に力強く手を振った【写真:岡田裕介】
声を出せない1万8000人の観客はいつも以上に力強く手を振った【写真:岡田裕介】

アンコールで語ったメンバーたち

TOSHI(サポートドラマー)
「コロナ禍でしたが無事に最終日を迎えられたこと、本当に感謝しています。ファイナル公演を開催できて短いツアーでしたけど今回のメニューが楽しみで、最初から楽しいツアーでした。みんなにこうやって今日会えて最高のロックを届けられたことに感謝します。僕もこれからも体が動く限りサポートしていくのでみんなもHAPPY SWINGERのGLAYをサポートしていきましょう」

ハジメタル(サポートキーボード)
「99年は高校生でGLAYすごいなって思っていました。23年後、幕張メッセのステージに立てていることは想像していませんでした。本当に今日はうれしい日です。ありがとうございます。GLAYと言えば冬の名曲もたくさんあると思っていましたが、夏をテーマにした名曲がたくさんあるし、GLAYは夏のバンドでもあるなと思いました」

JIRO
「今日は熱い中、幕張まで来てくれてありがとうございます。一番後ろ(最後列のお客さんに向かって)楽しかった?(大きな拍手に)いいね。よかった。今日はビールで乾杯してください。僕らは今日ファイナルなんで楽屋でリーダーに向かってビールかけします(笑)」

HISASHI
「……『GLAYフェス』のことしか考えられないんですけど…。あれからずっと誰とやりたいかなって考えていたんだけど、バカリズムぐらいしか出てこないんだよね(笑)」

TAKURO
「今日はファンクラブライブということで。始めた頃は右も左も分からない中でファンクラブとはなんだろうっていうことスタッフと考えながら歩んできました。今日その意味がようやく分かりました。こんな大変な状況ではあるけれど、GLAYのために幕張まで来てやろうという気持ちがステージまで届きました。そんな愛こそが『Happy Swing』だと教えてもらいました。ありがとうございました」

TERU「スタッフのみんなも頑張ってこのステージを支えてくれました。ファンクラブのスタッフのみなさん、コンサートスタッフのみなさん、オープニングを飾ってくれた(マーチングバンド)『YOKOHAMA ROBINS』本当にありがとうございました」

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