日本の天気番組が海外で大人気 お天気キャスター・檜山沙耶の魅力は“素”の表情

さまざまなプラットフォームで24時間365日、最新の気象情報、防災情報を生放送する気象情報番組「ウェザーニュースLiVE」。正確かつ丁寧なリポートはもちろん、キャスター陣とコメント欄の軽快なやり取りも人気を集めている。そんな中、海外からも高い人気を得ているのが檜山沙耶キャスターだ。“さやっち”“おさや”の愛称で親しまれる檜山キャスターに、今の職業を志した理由や、日々の放送で大切にしていることなどについて聞いた。

「ウェザーニュースLiVE」の檜山沙耶キャスター【写真:山口比佐夫】
「ウェザーニュースLiVE」の檜山沙耶キャスター【写真:山口比佐夫】

視聴者に寄り添う放送 心がけるのは優しい言葉、傷つかない言葉のチョイス

 さまざまなプラットフォームで24時間365日、最新の気象情報、防災情報を生放送する気象情報番組「ウェザーニュースLiVE」。正確かつ丁寧なリポートはもちろん、キャスター陣とコメント欄の軽快なやり取りも人気を集めている。そんな中、海外からも高い人気を得ているのが檜山沙耶キャスターだ。“さやっち”“おさや”の愛称で親しまれる檜山キャスターに、今の職業を志した理由や、日々の放送で大切にしていることなどについて聞いた。(取材・文=片村光博)

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 現在28歳の檜山キャスターは簿記2級の資格を持ち、会計事務所に務めた経験を持つ。そこからウェザーニュースLiVEのキャスターに応募した動機とは、どのようなものだったのか。

「学生時代から天気予報を見て、自分自身が元気をもらえたというのが大きな理由です。毎日、予報を見ると、穏やかな日はお天気キャスターの方々が元気よく予報をお送りしている一方、荒れた天気の日には真面目なトーンでお送りしていて、私もそのようにお役に立ちたいなと思いました。

 朝の時間帯、起きたときに『こういった服装がいいですよ』『今日は晴れるので新緑がきれいに見えそうですね』というフレーズに励まされたりしていました。天気は実生活に結びついているもの。私もそうしたフレーズでお送りできたらなと思ったんです」

 長く憧れていたキャスターという職業になり、当初は緊張もあったという。さまざまな気遣いとともに、日々のリポートを送っている。

「憧れていた分、身が引き締まる思いでした。使命感はありますね。視聴者の方々の生活に寄り添った情報をお届けできるように、優しい言葉、どんな方が聞いても傷つかない言葉を選んだり……。言葉のチョイスは大事にしています」

 質の高い放送を支えるのは、キャスターとしての入念な準備だ。

「出勤すると、天気原稿を書くために、メッセージシートという日本全国のお天気の予報を見させていただきます。その上で、気象予報士の方々が集っている予報センターにうかがって照らし合わせて、明日のお天気や週間のお天気まで教わってから、原稿を書くという流れです。

 デビュー当時はすごく時間がかかっていたんですが、最近は慣れつつあります。ただ、お天気の穏やかな日と荒れている日で、内容が全然変わってきます。荒れている日はいつも以上に丁寧に予報を見ていくので、1時間くらいかけています。穏やかな日は30分くらいですね」

 放送では季節感を大事にして、視聴者にとって有益なものとなるように心がけているという。キャスターを目指した“原点”にも通じている。

「季節の言葉を使うことは心がけています。今日(取材日は5月2日)であれば、新茶の季節になったので、『おいしい緑茶の日ですね』という言葉を番組でもお送りしようと思いますし、SNSでも発信するつもりです。ご覧になっている方には、より季節を楽しんでいただきたいと思っています。インターネットを通して実際に空を眺めたり、緑茶のようにその時期ならではのおいしいものを召し上がっていただいて、より生活を豊かにしてほしいなという気持ちです」

 1月に上梓した初エッセー「ブルーモーメント」(ワニブックス)にも、「あまり本を読まなかったり、空を見なかったりする方でも、この本をきっかけに少しでも空を眺めていただけたらうれしいなと思います」という思いを込めた。

「自分自身でも本を読むことで初心に帰れます。皆さんに支えられたからこそ出来上がったエッセーなので、感謝の気持ちを伝えるお手紙のような感覚で書かせていただきました」

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