池内博之、話題の韓国映画で日本人スパイ役 日中韓で異なる撮影現場の雰囲気とは

「イップ・マン 序章」(2008年)やジョン・ウー監督の「マンハント」(17年)などアジア映画でも活躍する俳優の池内博之(45)が、Netflixの韓国映画「夜叉 -容赦なき工作戦-」(世界配信中)に出演している。中国の瀋陽を舞台に、“夜叉”と呼ばれる韓国人スパイ(ソル・ギョング)が諜報戦を繰り広げるアクション。池内は敵対する日本人スパイ、オザワを演じた。

出演する「夜叉 -容赦なき工作戦-」について語った池内博之【写真:舛元清香】
出演する「夜叉 -容赦なき工作戦-」について語った池内博之【写真:舛元清香】

Netflixの韓国映画「夜叉」表の顔はロビイスト、裏の顔は冷酷なアジア最強スパイ役

「イップ・マン 序章」(2008年)やジョン・ウー監督の「マンハント」(17年)などアジア映画でも活躍する俳優の池内博之(45)が、Netflixの韓国映画「夜叉 -容赦なき工作戦-」(世界配信中)に出演している。中国の瀋陽を舞台に、“夜叉”と呼ばれる韓国人スパイ(ソル・ギョング)が諜報戦を繰り広げるアクション。池内は敵対する日本人スパイ、オザワを演じた。(取材・文=平辻哲也)

「夜叉」は韓国を代表する名優ソル・ギョングとNetflixドラマ「イカゲーム」のパク・ヘスが共演するスパイサスペンス。「監獄の首領」のナ・ヒョン監督がメガホンを取った。アジア各国のスパイが暗躍する中国・瀋陽を舞台に、命令違反も辞さず、“人食い夜叉”と恐れられる敏腕スパイがチームを率いて、諜報戦に挑むアクションだ。

「監督の前作を見ていたので、すごいエンタメ作品になるなと思いました。脚本は前作に続き、オリジナル。スパイ映画というと、『ミッション・インポッシブル』が有名ですが、アジアのスパイ映画はあんまり聞かないので、チャレンジしているなと思いました」

 オザワは、表の顔はロビイスト、裏の顔は冷酷なアジア最強のスパイ。日本語に加え、ソル・ギョングらを相手に中国語、英語で話すシーンもあり、最後はアクションの見せ場もある。「オザワは優雅であり、何事にも動じない、冷徹な部分もあり、すごくミステリアスな人間として演じられたらいいなとは思っていました。衣装は既製品ではなく、生地から作ったオーダーメイド。最後のアクションは大掛かりだったので、ちょっと大変だったですね」。

 ソル・ギョングは「ペパーミント・キャンディー」「オアシス」「シルミド」「力道山」「名もなき野良犬の輪舞」などに出演。役に応じて体重を増減させ、日韓合作の映画「力道山」では大幅に体重を増やしたカメレオン俳優。一方、パク・ヘスは世界的なヒットドラマ「イカゲーム」で主人公の幼なじみで元エリート証券マン、チョ・サンウ役で知られる実力派だ。

「ソル・ギョングさんは以前に『力道山』やNHKドラマ『聖徳太子』に出演されていたので、多少日本語もしゃべれるんです。日本語で会話するシーンもあったので、『これで発音は合っている?』と聞かれて、『こうした方がいい』みたいなやりとりはしていましたね。パク・ヘスさんの『イカゲーム』は見ていないんですが、彼は僕の作品を観てくれたみたいで、ヒョン(兄貴)と呼んでくれました。劇中では敵対する関係で、日本人は僕一人でしたが、よく迎え入れてくれ、とてもいい現場でした」

 池内は08年、ブルース・リーの師匠で伝説的な武術家を主人公にしたドニー・イェン主演「イップ・マン 序章」に出演。以来、台湾のトップモデル、リン・チーリンとダブル主演した日中合作の「スイートハート・チョコレート」、ジョン・ウー監督が高倉健主演の「君よ憤怒の河を渉れ」を、チャン・ハンユーと福山雅治のダブル主演でリメイクした「マンハント」(17年)などアジア映画にも活動の幅を広げている。

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