広末涼子、初の書き下ろしエッセー「はじめに」全文公開 「クスッと笑ってもらえたら」
女優・広末涼子の自身初の書き下ろしエッセー「ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち」(宝島社)が、14日に発売となる。執筆のすべてを広末が行い、約2年をかけて書き上げた意欲作。発売に先駆け、本書掲載の「はじめに」が全文公開となった。
NFTデジタル特典付き特装版も登場
女優・広末涼子の自身初の書き下ろしエッセー「ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち」(宝島社)が、14日に発売となる。執筆のすべてを広末が行い、約2年をかけて書き上げた意欲作。発売に先駆け、本書掲載の「はじめに」が全文公開となった。
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本書は、哲学者が残した言葉や尊敬する女性たちの言葉を広末自らがセレクトし、自身の思いをつづった書き下ろしエッセーだ。これまでの広末の人生に起こった出来事や日常でのシーンを交えながら、その言葉になぜひかれたのか、人生にどう役立つと考えたかなどが描かれている。40代を迎えた広末が、女優として・妻として・母として・1人の女性として、いま何を大切にして生きているのか。自身が撮影した日常の写真や、執筆風景などの写真もカラー16ページで掲載している。また、NFTデジタル特典付き特装版も発売となる。
「ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち」の「はじめに」の全文は以下の通り。
はじめに
私は、ポジティブ人間です。それでも、落ち込むこともあります。私は、「明日があるさ病」です。それでも、今日が終わらない日(終わらせられない日)もあります。
南国土佐で生まれ育ち、その風土と県民性そのままに楽観的で祭り好き! 人が好きで明朗快活な私。元気だけが取り柄で突っ走ってきたこれまでの私。だからこそ、前向きなメッセージで“人”を笑顔にできるんじゃないか! と思ってきました。“芝居”以外でも人を元気にできたなら……。“役者”という仕事ではなく他の手段で、誰かの背中を押すことができるとしたら……。30代も終わりに近づいた頃、そんな思いを巡らせていたら、この書籍出版というチャンスが訪れました。
これまで、世の中を変えようとか、何かを伝えたいというのはどちらかというと自分の仕事ではないと思ってきた。けれど私も大人になり、作品(役柄)だけでなく生き方や人生をかっこつけずに書ける時がきたのかもしれない……と思い、チャレンジすることに決めました。
私がこれまで生きてきた中で、一番「自分を探していた時期」に何か“答え”に近いものをくれたり、“形”にできない思いに姿形を与えてくれたのが、哲学者の言葉たち。高校・大学時代に、数冊の台本と共に必ず私のカバンに入っていたのが、哲学書でした。
時は過ぎ、今はすっかり「不惑」の私は、孔子のお言葉に反してまだまだ迷ってばかりの41歳ですが、あの頃に好きだった言葉たちと哲学の世界に立ち返り文章を書いてみようと思いました。今に安住するのではなく、人生の折り返し地点に、新しい挑戦をしてみよう。こんな思いから、私の人生初の執筆作業はスタートしました。
本当は「私の好きな哲学のコトバ100」にしたかったのですが、今回は60でご容赦ください(笑)。私がパワーをもらった言葉、日々に彩りを添えてくれる言葉、明日に活力を与えてくれる言葉。そんなコトバたちを選定してみました。その言葉の中には、哲学というカテゴリーを超えて、私の好きな、尊敬する女性の方々の言葉も掲載させていただきました。そして、その言葉と共に私の経験や思いをつれづれなるままにつづらせていただいた一冊です。
いかんせん、作家でもないただのヒロスエの書いた文章ゆえ、表現力は貧相で読み応えに欠けるかとは思いますが……。クスッと笑ってもらえたり、ほほぅと共感してもらえたら。そして、ちょこっと元気になってもらえたなら。うれしいです。