鶏の頭で「ハート形」作った動物園が批判浴びる 飼育員による愛情だったが…園側は「配慮不足」と回答

立ち姿で有名なレッサーパンダの「風太」を飼育していることなどで知られる千葉市動物公園。同園が公式SNSでブチハイエナの誕生日を祝う特別メニューを公開したところ、思わぬ波紋が広がった。鶏の頭をハート形に並べるなどした盛り付けに「グロい」「猟奇的すぎる」と批判が噴出。一方で「飼育員の愛情が感じられる」と擁護する声もあり、賛否両論となった。趣向を凝らした誕生日ディナーには、どのような背景があったのか。同園企画広報班の担当者に話を聞いた。

ハイエナの誕生日祝いをめぐり…千葉市動物公園がコメント
ハイエナの誕生日祝いをめぐり…千葉市動物公園がコメント

鶏の頭をハート形に並べた「特別ディナー」に賛否

 立ち姿で有名なレッサーパンダの「風太」を飼育していることなどで知られる千葉市動物公園。同園が公式SNSでブチハイエナの誕生日を祝う特別メニューを公開したところ、思わぬ波紋が広がった。鶏の頭をハート形に並べるなどした盛り付けに「グロい」「猟奇的すぎる」と批判が噴出。一方で「飼育員の愛情が感じられる」と擁護する声もあり、賛否両論となった。趣向を凝らした誕生日ディナーには、どのような背景があったのか。同園企画広報班の担当者に話を聞いた。

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「昨日誕生日を迎えたブチハイエナのトーフに、1日遅れてバースデーディナーをご用意しました。改めておめでとう!トーフ!」

 同園の公式Xは3日、こうつづって14歳になったトーフの誕生日を祝った。さらに特別ディナーの「お品書き」として、「骨ごとボリボリ丸鶏の半身」「鶏頭ミニハート散らし」「ハートの馬肉ケーキ 骨粉アートを添えて」「14th Birthdayゆで卵」と記し、高級レストランを思わせるユニークな料理名を並べた。

 添えられた写真を見ると、中央に置かれた馬肉はハート形に整えられ、その周囲には鶏の頭が2つずつ、同じくハート形になるように配置されている。一緒に公開された動画には、トーフが豪快に特別メニューを食べる様子も収められていた。骨まで「バリバリ」と音を立てながらかみ砕いていく姿は、ハイエナならではの迫力だ。

 この投稿に対して、SNS上で「ちょっと狂気的だけど、お祝いしてあげたいという気持ちをすごく感じる」「トーフくんは喜んでそう」「飼育員さんの愛が伝わってくる」といった好意的な反応が相次いだ。

 その一方、鶏の頭をハート形にした盛り付けには「生き物の死体で遊んでいるのでは」「鳥の生首が猟奇的すぎる」「子どもが見るかもしれない公式SNSに上げるべきじゃない」などと批判が噴出した。

 他方で「これを批判する人は魚の生け作りを食べないのかな」「これに文句をつけるのは人間のゆがんだ価値基準という気がする」「肉ケーキと一緒では」と擁護する声もあり、議論が白熱。投稿はその後、削除された。

トーフは「デリケート」 特別メニューに込めた思いと配慮

 ENCOUNTの取材に対し、同園の担当者は「すべての動物ではありませんが、動物種によって誕生日に特別メニューを与え、園内イベントやSNS上でフォロワーと共にお祝いの場を設けることがあります」と説明。レッサーパンダやライオン、マレーバクなどでも同様の取り組みを行っているという。

 今回、特に物議を醸したのは鶏の頭を使ったハート形の飾り付けだった。そもそも、ブチハイエナは鶏の頭を食べるのだろうか。

「馬肉、鶏頭、丸鶏、骨粉は通常の給餌の時に与えています。強じんな歯や顎、消化器官を有しているため、好んでさまざまな部位の肉、骨などを食べ、骨や皮も残さず食べてしまいます」

 肉食動物の誕生日には、特別メニューとして牛骨をプレゼントすることがあるというが、今回は事情が違った。

「トーフは非常にデリケートな個体で、大幅な給餌内容の変更をすると不調が出る可能性が考えられたため、通常給餌にゆで卵を加えて特別メニューとしました」

 つまり、飼育員はトーフの体調に配慮し、鶏の頭など普段から食べ慣れているものを中心に誕生日メニューを構成。お祝いのために盛り付けを工夫したが、その愛情が思いも寄らぬ批判を招いてしまった。

 同園は、SNS上で賛否が巻き起こっていたことを認識していたといい、次のように釈明した。

「ちょうだいしたご意見の中には、誕生日をお祝いする投稿内容に賛同いただける方もいましたが、逆に不快に感じられた方もおられました。本園の職員は誕生日を祝いたいとの純粋な気持ちで投稿をしたものですが、私たちが毎日、給餌しているメニュー(鶏頭など)を装飾するような形での投稿は、SNSをご覧になる皆様に対し、配慮が不足したものであったと認識しております」

 その上で、同園はSNSでの情報発信について「今後は、内容についても精査した上で投稿していきたいと考えています」としている。

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