イオンモール熊本、爆発10分前に屋上から脱出…隣の車から「避難した方がいい」 緊迫の一部始終

7月28日に発生した「令和8年熊本地震」。熊本県嘉島町のイオンモール熊本では、地震発生後に大きな爆発が起き、建物の2階部分が崩落した。家族とともに屋上駐車場の車内で待機していた女性が、隣の車の人からの声掛けをきっかけに移動。その10~15分後に爆発が発生し、間一髪で難を逃れたという体験談がSNSで反響を呼んでいる。女性に詳しい話を聞いた。

甚大な被害があったイオンモール熊本【写真:産経新聞社】
甚大な被害があったイオンモール熊本【写真:産経新聞社】

揺れから地鳴り…「大きい地震がくる」

 7月28日に発生した「令和8年熊本地震」。熊本県嘉島町のイオンモール熊本では、地震発生後に大きな爆発が起き、建物の2階部分が崩落した。家族とともに屋上駐車場の車内で待機していた女性が、隣の車の人からの声掛けをきっかけに移動。その10~15分後に爆発が発生し、間一髪で難を逃れたという体験談がSNSで反響を呼んでいる。女性に詳しい話を聞いた。

「地震きた時、イオンモール熊本の2階にいたんだけど、いったん避難して落ち着いて屋上の駐車場へ。そこで今動いても帰れなさそうだよね~と待機してたら、横の車の方が『店内で火事が起きてるから避難した方がいい』とお伝えいただき、速攻下に降りた10分15分くらいに爆発 危なかった、、」

 SNSにこう投稿したのは、県内で家族と暮らす20代の女性。当日は夫と2人の息子とともに、アニメ映画『トイ・ストーリー5』を鑑賞するため、イオンモール熊本内の映画館へ向かった。地震発生時、一家は2階の映画館近くにあるゲームコーナー「楽市楽座」にいた。

「最初に揺れが来た時は『また地震か』と思いましたが、地鳴りがして、大きい地震がくると思いました。とっさに息子をかばい、その場に座って待機していました」

 揺れは「かなり長かった」と感じたという。ただ、約10年前の熊本地震を経験した人が多かったためか、周囲は比較的冷静で大きな混乱はなかった。

「パニックになる人はおらず、揺れが収まってから、すぐ横の非常口を使って皆さん冷静に避難していました。階段で1階まで下り、『大丈夫だよ』と声を掛け合いながら外に出ました」

 一家はまず、1階の駐車場で10分ほど待機した。しかし、看板が崩落する恐れがあると考え、自らの判断で再び施設内に入り、エスカレーターを通って、車を止めていた屋上駐車場へ向かったという。

間一髪…隣の車から「避難した方がいい」

 屋上では余震が続き、家族や知人の安否確認も必要だったことから、車内で30分ほど待機していた。「今、動いても帰れなさそう」という思いもあった。その時、隣に止まっていた車の人から声を掛けられた。

「『店内で火事が起きているから避難した方がいい』と教えていただきました」

 一部報道や従業員の証言によると、爆発前の店内で火災を知らせるアナウンスが流れたといい、それが伝わった可能性もある。一家は周囲で待機していた人たちにも声を掛けながら車で屋上を離れ、出口まで渋滞することなく進むことができた。

 一家は帰宅途中、すでにイオンモール熊本から離れていたため、爆発には気付かなかったという。友人から爆発があったことを伝えられ、その後、自宅のテレビでイオンモール熊本の惨状を目にし、衝撃を受けた。

「最初は、あんなに大きな爆発だとは思っていませんでした。正確な時刻が分かって逆算したところ、私たちが駐車場を出た10~15分後だったと知り、隣の車の方には本当に感謝しました」

 自宅には幸い大きな被害はなく、現在は家族とともに家で過ごしている。一方、母親のいる天草方面の実家では瓦が落ち、壁にひびが入り、断水も続いているという。女性は「次に大きな地震が来たら、実家も耐えられないのではないかと心配です」と、不安な思いをこぼした。

 隣の車からの一言を受け、女性の一家はすぐに移動を決め、さらに周囲へ声を掛けた。互いの声掛けをきっかけに早めに動いたことが、命を守る行動につながった。

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