『氷雨』ヒット支えた78歳・元宣伝マンが作詞グランプリ 副業厳禁の現役時代を経て『百歳音頭』で栄冠

一般社団法人日本音楽事業者協会(会長・瀧藤雅朝、略称=音事協)が主催する「令和のヒットメーカーを探せ!作詩コンテスト」の表彰式が2日、東京・千駄ケ谷の同協会で行われた。応募総数2171作品の中から、元レコード会社社員の仲間(なか・あいだ)氏(78)の『日本全国百歳音頭』がグランプリを獲得。音楽プロダクションで組織された同協会のコンテストだけに、受賞作は人気歌手の新曲として発表されそうだ。

「令和のヒットメーカーを探せ!作詩コンテスト」の受賞者。左から3人目が仲間氏。右端はひばりプロダクション・加藤和也社長
「令和のヒットメーカーを探せ!作詩コンテスト」の受賞者。左から3人目が仲間氏。右端はひばりプロダクション・加藤和也社長

音事協主催の第1回コンテスト

 一般社団法人日本音楽事業者協会(会長・瀧藤雅朝、略称=音事協)が主催する「令和のヒットメーカーを探せ!作詩コンテスト」の表彰式が2日、東京・千駄ケ谷の同協会で行われた。応募総数2171作品の中から、元レコード会社社員の仲間(なか・あいだ)氏(78)の『日本全国百歳音頭』がグランプリを獲得。音楽プロダクションで組織された同協会のコンテストだけに、受賞作は人気歌手の新曲として発表されそうだ。(取材・文=笹森文彦)

 音事協は、「音楽事業の健全な発展と文化芸能の質的向上を図ることにより、広く国民生活の向上に寄与する」ことを目的として、1963年に設立された。音楽プロダクションを営む事業者の組織だけに、数多くの演歌、歌謡曲やポップス系の歌手を抱える。
 
 その多くのアーティストの歌声に乗せて、人々の心にメッセージ(歌)を届け、歌謡界をますます活性化したいとの思いから、同コンテストを初開催した。昨年10月から12月の2か月間で、全国から計2171作品(演歌・歌謡曲部門1215作品、J-POP部門956作品)の応募があった。
 
 そして、シンガー・ソングライター、音楽プロデューサー、レコード会社のディレクター、音事協の理事らが審査員を務め、厳正な審査が行われた。その結果、元テイチクエンタテインメント社員の仲氏が書いた『日本全国百歳音頭』がグランプリを獲得した。

 まさに高齢者を激励する詞で「ハアー 雨も嵐も乗り越えてきた それが心の勲章だ」「ハアー 今日の日本はどなたのおかげ 胸を張りなよ 皆の衆」などとつづられており、仲氏はこの作品に込めた思いを「最近のお年寄りは元気がなくて、下を向いて歩いている。なので『100歳まで頑張って、元気で歩くぞ』という思いで書きました。上を向いて歩いて、肩を組み合って歌ってもらえるのが理想です」と説明した。

 テイチク時代は宣伝一筋だった。『氷雨』を日野美歌にカバーさせ、ヒットに導いた。川中美幸のテイチク移籍に尽力し、『ふたり酒』の大ヒットにつなげた。他にも八代亜紀さん、島津亜矢らの宣伝を担当していた。
 
 ただ、当時のレコード会社社員は作詞、作曲の創作活動は厳禁。大学時代から書きためた歌詞は山のようにあるが、コンテストに応募したのは今回が初めてだったという。

 仲間はペンネームで、この名は「舟木一夫さんが大好きで、舟木さんは『仲間(なかま)』を歌ってきた。仲間ほど大切なものはないと。だから、その意味を込めてペンネームにしました」と明かし、受賞作については「歌手の方に歌ってもらえれば光栄です」と話した。

 関係者によると、受賞作品については既にレコード会社から問い合わせが入っているという。この状況を受け、音事協では「来年以降も実施したい」としている。

 受賞作品は以下の通り(敬称略)。なお、都合により、表彰式に出席できなかった受賞者もいる。
 
・グランプリ 『日本全国百歳音頭』(仲間)
・準グランプリ 『「希望」という名のバスに乗れ』(山中博之)、『大馬鹿野郎』(吉津佳風)
・佳作 『夜啼き鳥』(落合博章)、『男と呼ばれた女です』、(鈴木こういち)、『スマイル&ピース』(山中博之)、『裏町食堂』(高橋サンゴ)
・奨励賞 『Fortune』(星合優衣)『LOVIN, YOU』(輝石ヤコマ)『半分歌』(宮櫛麗楓)

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