ケーキ店にもナフサ不足の影、「保冷剤」高騰で洋菓子店が持参を呼び掛け 「有料化も選択肢に…」

長引く中東情勢の悪化を受け、さまざまな業界でプラスチック製品などの原料となる「ナフサ」の供給が不足する可能性が指摘されている。ある洋菓子店が保冷剤不足への懸念から、SNS上で「保冷剤を持参してほしい」と訴えた投稿が話題を呼んでいる。投稿を行った洋菓子店のオーナーに、詳しい話を聞いた。

ナフサの供給不足が保冷材にも影響?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ナフサの供給不足が保冷材にも影響?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

昨今の社会情勢は保冷剤の供給にも影響するかもしれない

 長引く中東情勢の悪化を受け、さまざまな業界でプラスチック製品などの原料となる「ナフサ」の供給が不足する可能性が指摘されている。ある洋菓子店が保冷剤不足への懸念から、SNS上で「保冷剤を持参してほしい」と訴えた投稿が話題を呼んでいる。投稿を行った洋菓子店のオーナーに、詳しい話を聞いた。

「昨今の社会情勢により『保冷剤』の供給が不安定になる可能性がございます。一部報道や、お菓子屋さん仲間のはなしによるとすでに入荷に影響がでてるところもあるそうです。この夏はさらに暑くなると言われております。もし宜しければ『ケーキ屋さんの保冷剤』はアテにせず『しっかりした保冷バックや保冷ケース、大きめの保冷剤』をご用意いただけると幸いです」

 今月25日、SNSに投稿された洋菓子店からの切実なお願い。ネット上では「なるべく保冷剤を持っていくようにします」「こういう共有が広まるといいですね」「手持ちのもので済むならその方が環境にも良いですよね」「いただいた保冷剤が溜まっている家庭もあると思いますので、お店の方で回収していただけると良いと思うのですがいかがでしょうか?」など、さまざまな反応が寄せられている。

 投稿者は京都の人気洋菓子店「パティスリーミムラ」でオーナーパティシエを務める三村彰さん。父親が創業した店を2023年に引継ぎ、一番人気の商品であるカヌレや、SNSでも話題となったタルト・クマネテルヤン、アップルパイなど、常時数十種類の商品を販売している。ナフサなどの石油由来材料が不足している影響もあり、同業者などから「今後は保冷剤の確保が難しくなるかもしれない」と耳に挟み、今回の発信を行ったという。

「現時点では保冷剤が不足する大きなトラブルは起きておらず、通常通りの対応ができています。しかし、保冷剤の品薄や価格高騰がこれから続くのであれば、保冷剤の有料化も選択肢に入れる必要があるのかもしれません」と今後の対応を考えているところだ。

 三村さん自身、遠方の洋菓子店に買いに行くときには、クーラーボックスに大きめの保冷剤を入れた「保冷セット」を持参している。「当店以外のお店をご利用される場合も嫌がられることはないかと思いますので、ぜひ『パティスリーさんが頑張って作ったお菓子をできるだけおいしくお持ち帰れるように』ご協力いただけたら、業界の一員としてありがたいです」と、今回、日頃から活用しているアイデアを共有した。

「今年の夏は酷暑日が続くことが予想されているので、今まで以上に保冷バックや保冷剤はしっかりした物をご用意いただけるとうれしいです」と三村さん。「マイ保冷セット」の新習慣が、お気に入りの店を支える手助けになるかもしれない。

次のページへ (2/2) 【写真】持参している『保冷セット』
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