劇団解散から15年、「第三舞台2026」公演決定 大高洋夫ら再集結、中山優馬も出演決定
作家・演出家の鴻上尚史が旗揚げし、1980年代の小劇場ブームを牽引した劇団「第三舞台」が、解散から15年の時を経てユニット名「第三舞台2026」として公演を行うことが15日、発表された。紀伊國屋書店創業100周年記念公演として、新作舞台『パレイドリア』が8月より上演される。

オリジナルメンバーも再集結
作家・演出家の鴻上尚史が旗揚げし、1980年代の小劇場ブームを牽引した劇団「第三舞台」が、解散から15年の時を経てユニット名「第三舞台2026」として公演を行うことが15日、発表された。紀伊國屋書店創業100周年記念公演として、新作舞台『パレイドリア』が8月より上演される。
「第三舞台」は81年に早稲田大学演劇研究会を母体として結成。結成4年で紀伊國屋ホールに進出し、「最もチケットの取りにくい劇団」と称され社会現象を巻き起こしたが、2011年の解散公演『深呼吸する惑星』をもって解散した。今回の「第三舞台2026」は復活公演ではなく、2026年版の「第三舞台」として結成されたユニットとなる。
本作は、大学時代の児童ボランティアサークルで活動していた仲間たちが、42年の時を経て再会する物語。認知症と診断されたかつての仲間・乾の「もう一度、あの芝居をやろう」という言葉をきっかけに、止まっていた時間が動き出す。タイトルの「パレイドリア」とは、無意味な形状に知っている形を当てはめてしまう心理現象を指す。
出演には、大高洋夫、小須田康人、長野里美、山下裕子、筒井真理子(映像出演)といったオリジナルメンバーが再集結。さらに、中山優馬、飯窪春菜、小松準弥、安西慎太郎、渡辺芳博ら、鴻上が信頼を寄せる若手俳優陣が加わる。公演は8月9日の紀伊國屋ホールを皮切りに、大阪・サンケイホールブリーゼほか地方公演も予定されている。
中山優馬「ようやく願いがかないました」
作・演出の鴻上、出演者のコメントは下記の通り。
○鴻上尚史
「『第三舞台』を旗揚げして45年、解散を決めて15年がたちました。みんな、どうしているかなあと思いました。若手の俳優だけで上演した『朝日のような夕日をつれて2024』を、大高も小須田も見に来てくれました。『面白かった』と笑顔で語る表情を見ながら、『また、「第三舞台」のメンバーとやりたいなあ』という思いが沸き上がってきました。
復活公演ではありません。『第三舞台』のうち、2026年に集まれるメンバーで上演するので、『第三舞台』ではなく『第三舞台2026』というユニット名にしました。2026年版の『第三舞台』ということです。
僕自身、22歳で『第三舞台』を旗揚げして、その時その時にぶつかり、抱え込み、取っ組み合った人生の課題をテーマに芝居にしてきました。お客さんも共に年月を経てきたという実感があります。20代の課題を芝居にしてきたのだから、60代の課題もまた、芝居にしたいと思いました。あの当時の世界と向き合ってきたように、今の世界と向き合い、作品にしたいと思いました。共に時間を過ごしたメンバー達と。同窓会にするつもりはまったくありません。今を描く作品のために、信頼できる若手の俳優にも何人か出演をお願いしました。このメンバーで、『第三舞台2026』を上演します。よろしければ、劇場でお会いしましょう」
○大高洋夫
「齢66にもなれば、髪の毛から始まった白髪も、髭、眉毛、鼻毛、脇毛、耳毛、臍毛、乳毛、VIOゾーン(男の場合V.I.Oゾーンと表記すべきか、鏡で確かめたわけでもないのでOは推測)にまで達したが、何故か脛毛だけは黒々としている。解散公演から15年。81年の旗揚げからは45年、いろんなことがあったあり過ぎた。修復可能不可能問わず傷だらけの脛ではあるが、この最後の砦の毛が白くなるまでは頑張ろうと思う」
○小須田康人
「東京で追加公演やって、福岡での最終公演では全国でクローズドサーキット上映もしてホントたくさんの方々に観ていただいて、それで『解散します』って言ったのにやっぱりまたやりますって、怒られたりしません? そういうのわりと気になるタチなんで(笑)。それだけでもうドキドキですわ。どうすりゃいいんですか。って、どうすりゃいいかあらかじめ分かってる仕事なんてないですな、うん。じゃいつもと一緒か。いつもがどうだったかなんて15年も前のことちっとも覚えてないけど。ああ、やっぱりドキドキ止まらない」
○長野里美
「数年前に『鴻上さん、第三舞台またやろうよ!』と持ちかけたのは、何を隠そう私です。その後それは『やらなきゃダメ』に変わりました。紀伊國屋ホールで若いメンバーの『朝日』を観たからです。第三舞台をというよりは、数十年も大高ウラ・小須田エスで続けてきた『朝日』を、少々体が動かなくなろうが、機関銃のようにしゃべれなくなろうが、ヨボヨボになってもやらなきゃダメだと強く思ったのです。それが22歳の頃、テントの下の地面に寝転んで、ラストシーンの床を持ち上げていた私や他のメンバーたちへの『示し』であり、若くして亡くなった永遠のホープ、岩谷さんへのプレゼントになるんじゃないでしょうか。今回、こんな形でかないました。『朝日』じゃないから私も出られます。うれしいです。がんばります」
○山下裕子
「このお話をいただいた時、この前、解散公演をやったばかりじゃんと思いました(笑)。でも、あれからもう15年も経っていたのですね。『15年』という時間が、こんなにも早く感じられる年齢になったことに驚きます。初めて舞台に立った時、この歳まで続けるなんて思ってもいませんでした。その時のメンバーと、また一緒に芝居ができることに幸せを感じます。若さは若干(?)減りましたが、経験は増えているはず。どんな第三舞台になるのか楽しみです!」
○筒井真理子
「第三舞台にまた関われることが、とてもうれしいです。独特の熱量やスピード感、劇場に流れる空気は、時間が経った今でも感覚の奥に残っていると感じる時があります。今回私は映像での参加となりますが、またこの世界の一部になれることを幸せに思っています。『パレイドリア』というタイトルも、とても第三舞台らしいなと思いました。人の想像力や思い込み、そのあいまいさや愛おしさが、どんな作品になるのか。観る方それぞれの心に、違った何かが立ち上がる作品になるんだろうなと、今から楽しみにしています」
○中山優馬
「2019年に地球防衛軍苦情処理係に出演させていただいてから7年経ちました。また鴻上さんの作り出す世界の中で生きてみたいと思ったあの日からようやく願いがかないました。そして今作のような記念すべき作品にお声がけいただいたこと大変うれしく光栄に思います。30代になった自分を鴻上さんはどう見てくれるのか。素敵なキャストの皆様とご一緒出来ることもとても楽しみにしています。精一杯演じさせていただきます。宜しくお願いいたします!」
○飯窪春菜
「素直にうれしい!! です! 『ロミオとロザライン』でお世話になって以来5年ぶりに鴻上さんとご一緒できます。あの当時、まだ舞台が2作目とかで右も左も分からない私に、鴻上さんはたくさんのことを考えさせながら教えてくださいました。鴻上さんに教えていただいたことを大切にしながら、今日まで舞台に立ってきました。『おっ。はるな成長したな~』と思っていただけるように頑張ります! そして第三舞台の先輩方、同世代の先輩方、キャストの皆さんからたくさんのことを間近で吸収しながら、観てくださる皆様にしっかりお届けしたいと思います。よろしくお願いいたします!」
○小松準弥
「この度、『第三舞台』2026『パレイドリア』に出演させていただきます、小松準弥です。1981年に旗揚げされた『第三舞台』の45年という節目に関わらせていただけることを、心から光栄に思うと同時に、身の引き締まる思いです。鴻上尚史さん、そして『第三舞台』と共に歩まれてきたお客様の想いと歴史、その積み重ねの重みを強く感じています。その思いを胸に、参加させていただく意味と真摯に向き合い、覚悟を持って舞台に立ちたいと思います」
○安西慎太郎
「『第三舞台』2026『パレイドリア』に出演いたします、安西慎太郎です。あの第三舞台が帰ってくると言うことで俳優としてとてもうれしく思いますしその作品に出演できる事を光栄に思います。お客様にとって幸福な時間となりますよう、それが見て我々にとってもかけがえのない時間になりますように誠心誠意努めて参ります。どうぞよろしくお願いします」
○渡辺芳博
「第三舞台は、虚構の劇団にいた私にとってまさに先輩劇団。第三舞台の作品は、映像で、先輩たちの表情に仕草、せりふ回し、アップから全身まで食い入るように観てきました。まさか一緒の舞台に立つ日が来るとは……感無量です。そして今回集まった他のキャストの皆さんも、KOKAMI@networkなどで鴻上さんの作品にご出演されていたかたばかり。なんだか新しいスタイルの劇団? ゆるやかな劇団? そんな始まりを密かに感じています。『解散』の対義語を調べたら『集合』が出てきました。集合公演ですね。『第三舞台』2026年だヨ!全員集合~。楽しい夏になりそうです」
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