「日本式お弁当いじめ遂にきた」 小学校のランチタイムで娘が涙…母が直面した海外生活の現実
海外の学校に通う子どもに、日本ではごく普通のお弁当を持たせたところ、クラスメートから「気持ち悪い」「変なの」と言われてしまった──。そんな母親の投稿がSNS上で大きな反響を呼んでいる。小学生の次女が教室でお弁当箱を開くのを怖がり、食べずに残してくるようになったという。投稿には「かわいそう」と気遣う声が寄せられた一方、「うらやましがっているのでは」といった意見も上がった。海外生活の中で直面した“日本式お弁当”への反応について、母親に詳しく話を聞いた。

「あるあるとして聞いていたもののウチもか…」
海外の学校に通う子どもに、日本ではごく普通のお弁当を持たせたところ、クラスメートから「気持ち悪い」「変なの」と言われてしまった──。そんな母親の投稿がSNS上で大きな反響を呼んでいる。小学生の次女が教室でお弁当箱を開くのを怖がり、食べずに残してくるようになったという。投稿には「かわいそう」と気遣う声が寄せられた一方、「うらやましがっているのでは」といった意見も上がった。海外生活の中で直面した“日本式お弁当”への反応について、母親に詳しく話を聞いた。
「日本式お弁当いじめ遂にきたー カナダ来てから約2年、毎日4人分のお弁当作ってるのですが、ついに日本の可愛いお弁当を『気持ち悪い』とか『変なの』とか小学校で言われるように…次女は教室でお弁当を開くのが怖いのか毎日食べずに残してくるように あるあるとして聞いていたもののウチもか…」
投稿したのは、Xで「えび子」(@SACANA_family)の名前で発信している女性。40代の4児のママで、現在はカナダ・バンクーバーで暮らしながら、子育てと仕事を両立している。昨年末までは大学生としても学んでいたという。
家族でカナダへ移住した理由には、自身の若い頃からの思いがあった。
「若い頃に海外での生活や学びに関心がありました。でも、自分は経験できなかったので、子どもたちには多様な環境を経験させたいという思いから家族で移住しました」
慣れない海外生活の中で、えび子さんが続けてきたのが家族のお弁当作りだった。とはいえ、特別に凝ったものを日常的に作っているわけではないという。
「普段は日本で一般的とされるような『ごはんとおかず』や『おにぎり』などを持たせています。たまにジャムだけのサンドイッチやピザを持たせることもあります。今回話題になったものも、いわゆる“頑張ったキラキラ弁当”ではなく、日本ではごく普通の感覚のものでした」
日本であれば珍しくない弁当でも、海外の教室では目立つことがある。えび子さんの次女は、学校でお弁当を食べている際、一部の子どもから「変だね」「気持ち悪い」といった言葉を複数回かけられたという。
「特に、黒ゴマの入ったふりかけや、小袋に入ったキャラクターもののふりかけは大きく反応されたようです。言われた日は、学校に迎えに行くとポロポロ涙を流していて、当日はあまり詳しく話してはくれませんでした」
投稿を見た人からは「うらやましさの裏返しでは」といった声も上がったが、何気ない一言でも、子どもにとっては重く響くことがある。教室でお弁当を開けることが怖くなるほど傷ついたのであれば深刻だ。
「ママのお弁当が好き」娘の言葉と母の思い
その後、えび子さんは改めて次女と話した。そこで返ってきた言葉に、えび子さんは胸を打たれた。
「娘から『ママのお弁当が好きだから食べたい』と言われた時はうれしかったです。ただ同時に、周囲の目とのバランスをどう取るかという現実的な問題も感じました。また、継続的ないじめというよりは、文化の違いからくる反応だと受け止めています」
えび子さんはSNSでも、次女が「ママのつくってくれるお弁当が好きだから食べたい。でも、ふりかけはなしにしてほしい」と話したことを明かしている。パンはあまり好きではなく、今は日本式のお弁当がいいという。夫とも話し合い、今後は本人の気持ちを最優先にしながら、ふりかけはかけず、これまで通りのお弁当を続けていく方針だ。
カナダの学校では、持参するお弁当のスタイルが日本とはかなり違うという。えび子さんによると、現地の定番は、平らな仕切り付きの弁当箱に、袋のままのポテトチップスやフルーツを入れ、主食には雑穀の茶色いパンにチーズとハムを挟んだようなものが多いという。
バンクーバーは多文化都市でもある。クラスには中国系の児童も多く、チャーハンや炒麺、ギョーザなどを持ってきている子が少なくないそうだ。さまざまな食文化がある一方で、子ども同士の間では「見慣れないもの」がからかいの対象になってしまうこともある。
投稿は大きく拡散され、えび子さんのもとにはさまざまな反応が寄せられた。
「予想以上の反響に驚いています。さまざまな立場から多くの意見が寄せられ、多くの人にとって考えるきっかけになっているのだと感じました。一方で、『普通とは何か』『誰に合わせるべきか』という問いについて、改めて自分自身も考えさせられています」
海外での生活では、言葉や制度だけでなく、食事や弁当のような日常の細部でも文化の違いと向き合うことになる。えび子さんは、無理に周囲に合わせるのでも、違いを押し通すのでもなく、まずは娘の気持ちを大切にしながら様子を見ていくつもりだ。
日本式のお弁当をめぐる投稿が広がった背景には、海外での子育てのリアルに加え、子どもが異文化の中で自分らしさをどう守っていくのかという、親子にとって身近で切実なテーマがある。
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