賀集利樹、25年ぶり『仮面ライダーアギト』復活へ思い「60歳の津上翔一もやってみたい」
俳優の賀集利樹が、29日公開の映画『アギト―超能力戦争―』(田﨑竜太監督)に出演している。仮面ライダー生誕55周年記念作品で、自身の俳優デビュー作である、テレビ朝日系『仮面ライダーアギト』(2001年~02年)で演じた津上翔一役に再び挑んだ。約25年ぶりの“アギト新作”への思いや、人生の転機を明かした。

25年ぶり新作『仮面ライダーアギト』津上翔一役
俳優の賀集利樹が、29日公開の映画『アギト―超能力戦争―』(田﨑竜太監督)に出演している。仮面ライダー生誕55周年記念作品で、自身の俳優デビュー作である、テレビ朝日系『仮面ライダーアギト』(2001年~02年)で演じた津上翔一役に再び挑んだ。約25年ぶりの“アギト新作”への思いや、人生の転機を明かした。(取材・文=大宮高史)
今作は、平成の「仮面ライダー」TVシリーズ史上、最高平均視聴率(11.7%)を記録した『仮面ライダーアギト』の続編となり、賀集のほかにも氷川誠役の要潤、小沢澄子役の藤田瞳子、風谷真魚役の秋山莉奈らTVシリーズのオリジナルキャストが集結した。また、タレントのゆうちゃみが、同作で映画初出演する。
超能力を操る者たちによる怪事件が相次ぐ中、警視庁未確認生命体対策特殊武装班=通称<Gユニット>は、かつて仮面ライダーG3として戦った氷川や、翔一の力を必要としていた。だが、氷川はある罪で刑務所に収監され、翔一は「レストラン・アギト」のオーナーシェフで、現在はアギトの力を失っている……という興味深い内容に。改めて翔一を演じた賀集の表現が注目される。
22歳の時、TVシリーズ『仮面ライダーアギト』のオーディションで主人公・津上翔一役を勝ち取り、俳優デビュー。アギトに変身する記憶喪失の青年、翔一を好演し、存在感を放った。あれから約四半世紀。新作には「まず“やるんだ”という驚きがありました。映画で復活できて、純粋にうれしかったです」と当時と同じ人懐っこい笑顔を見せ、言葉を続けた。
「今でも現場に入ると、自然に津上翔一になりきれる感覚があります。それは要さんほか、オリジナルキャストの皆さんも、きっと同じだと思うんです。翔一という人格も賀集利樹の一部としてずっと存在し続けていました。22歳の時から彼と共に人生を歩んできた感覚があるので、今回の台本で感じたものをそのまま出せば、『アギト』らしさを出せると確信していました」
自身は47歳になったが、劇中の翔一は変わらず明るく、賀集自身も触発されたという。
「彼の明るく前向きに生きるところが好きで、僕自身、憧れていますし、尊敬しています。TVシリーズの時は過去の記憶がないという設定なのに『記憶喪失だと思えない』と言われたくらい明るい奴です(笑)。今回も演じていて勇気をもらいました」
穏やかな表情に自信を感じさせる。さらに撮影中のエピソードを明かし、作品や共演者へのリスペクトも口にした。
「25年前は右も左も分からず、プレッシャーを感じる暇もないほど忙しさに追われていました。とにかく『和を乱さないこと』だけは貫こうと思い、無我夢中の1年間でした。今回も、皆さんと顔を合わせれば一瞬で当時の空気感に戻れます。ただ話す内容はすっかり変わっていて(笑)、身体のここが悪いとか、検査の結果がどうだったとか、健康の悩みが増えてお互いに歳をとったなと実感しました。そんな変化も含めて、今の僕たちのリアルな姿も撮ってもらえたと思います」

「お寺と神社の違いも分からなかった」
アギトのTVシリーズ以降、ドラマや映画などで活躍する中、人生の転機が訪れる。30歳で國學院大に入学したのだ。日本の美や文化を知ろうと勉強に励み、その経験は図らずも『仮面ライダーアギト』の世界観を再確認する機会になった。
「きっかけは仕事で伊勢神宮を訪れたことでした。そこで日本の伝統的な、飾らない美の価値を実感した時、伝統に無知な自分が恥ずかしくなりました。当時は神社とお寺の違いも分からなかったんです。まず歴史の本を読んで初めて神道に触れて、もっと学びたくて進学しました。『アギト』の神話や設定にも、日本の伝統をモチーフにした描写があるんだと気づきました。ほかにも、人間としての経験や自分に必要なことを改めて考える時間が持てたことで、人として成長できたと感じています」
一方、俳優としては20代から刑事ドラマの出演も多かった。特に印象的だったのは、あの名作だったと振り返る。
「『アギト』が終わってすぐ、藤田まことさんが主演された『はぐれ刑事純情派』(テレビ朝日系)に若手刑事の林勇作役でレギュラー出演させていただきました。子どもの頃から見ていた作品でしたし、『仮面ライダー』の視聴者層とは違う世代に僕のことを覚えてもらえる機会でした。しかも現場は大先輩ばかりで、日常では使わない言葉も多く、セリフ回しなど学びが多かったです。その頃のイメージもあってか、サスペンスドラマで役をよくいただいていましたが、40代になってからは幅広い役を演じさせていただいています。継続して芝居をしてきたからこそ、今はジャンルを問わずに声をかけていただけるのかなと思います」
最後にこれからの展望を尋ねると、“生涯仮面ライダー”という熱い思いを吐露した。
「俳優としての大切な原点ですし、もしできるならば、60歳を超えた津上翔一もやってみたいですね。彼もおじいさんになって、どこかで山ごもりでもしているかもしれませんが(笑)。ファンの方が求めてくださるなら、僕はこれからもアギトと共に生きていきたいと思います」
人として、俳優としてさらに深みを増し、今後も信じた道を歩み続ける。
□賀集利樹(かしゅう・としき) 1979年1月16日生まれ、兵庫県出身。2001年、テレビ朝日系『仮面ライダーアギト』の主人公・津上翔一役に抜擢され俳優デビュー。その後はテレビ朝日系『はぐれ刑事純情派』シリーズや、TBS系『ハンチョウ~神南署安積班~』シリーズ、テレビ朝日系『内田康夫サスペンス・福原警部シリーズ』など、サスペンスドラマでのレギュラー出演を多く経験する。2026年は、3月放送のBS-TBS『精神分析医 氷室想介の事件簿3-カリスマ塾長の闇…職員転落死の過去と連続殺人の謎-』などに出演した。身長180センチ。
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