“伏線”注目の『田鎖ブラザーズ』 クライムサスペンス人気プロデューサーが明かすこだわり

俳優・岡田将生が主演のTBS系連続ドラマ『田鎖ブラザーズ』(金曜午後10時)が17日、初回15分拡大でスタートする。このほど、第1話の試写会後に同作を手掛ける新井順子プロデューサーが取材に応じ、考察を楽しむ上でのポイントを明かした。

主人公・田鎖真役の岡田将生【写真:(C)TBSスパークル/TBS】
主人公・田鎖真役の岡田将生【写真:(C)TBSスパークル/TBS】

『アンナチュラル』『MIU404』などをプロデュース

 俳優・岡田将生が主演のTBS系連続ドラマ『田鎖ブラザーズ』(金曜午後10時)が17日、初回15分拡大でスタートする。このほど、第1話の試写会後に同作を手掛ける新井順子プロデューサーが取材に応じ、考察を楽しむ上でのポイントを明かした。(取材・文=鍬田美穂)

『田鎖ブラザーズ』は、完全オリジナル作のクライムサスペンス。2010年4月27日に殺人罪などの公訴時効が廃止されたにもかかわらず、「わずか2日」の差で両親殺害事件の時効を迎えた田鎖真(岡田)と弟の稔(染谷将太)が警察官になり、犯人を追い続けるストーリーだ。新井氏はこれまで、クライムサスペンスである『アンナチュラル』『MIU404』『最愛』などのヒット作を世に送り出している。「刑事ドラマが好きだ」と話す同氏が、『田鎖ブラザーズ』を企画する出発点を説明した。

「ザ・刑事ドラマは2020年の『MIU404』以来で、何か目的があって警察官になった人物というのがひとつ。さらに時効というテーマを織り込むことで現代において意味のあるものになるのではと考えました」

 全体を通して謎を追うドラマで、欠かすことのできない要素の一つが“伏線”だ。第1話では、現在の事件を捜査する2人の姿と並行し、まだ生きていた両親との幸せな思い出や殺害当時などの回想シーンが登場する。さりげない場面にも、多くの伏線が散りばめられている可能性が高いと感じた。

「伏線は第1話にも、ちょこちょこ出てきます。撮影中には『見返したらここが分かるように』とか、最初は気づかなくても最後までたどり着いて、その人が犯人だったら……という見方をした時のことを意識しています。その場面だけの良さではなく、前後の関係性や犯人が分かった時に『あれ、おかしいよね?』とならないように、2度目に見る時に『そうだったのか!』と楽しめるように、脚本家や監督としっかり話し合っています」

兄弟の日常を感じられる自宅シーン【写真:(C)TBSスパークル/TBS】
兄弟の日常を感じられる自宅シーン【写真:(C)TBSスパークル/TBS】

映像にも自信「映画みたいな仕上がり」

 昨今のドラマウォッチャーたちは、キャストだけでなくプロデューサーや監督、脚本家らに注目する傾向にある。同作の演出は山本剛義氏。世界7位発進で話題のNetflixシリーズ『九条の大罪』の監督だ。新井氏とは『最愛』(21年)、『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』(22年)などを手掛けている。脚本は渡辺啓氏。新井氏のプロデュース初作品『ラブレター』(08~09年)や『タンブリング』(10年)にも参加しており、久しぶりのタッグとなる。

「別の脚本家さんの方が書くと全然違うストーリーになるだろうし、同じ台本でも監督によってどう見るか変わってきます。実際の撮影や編集したものを見て、『こんなに世界観って変わるんだな』と思いました」

 撮影監督は映画照明で、日本アカデミー賞優秀照明賞を複数回受賞している宗賢次郎氏が担当。「映画みたいな仕上がり」と、映像の質にも自信をのぞかせた。

 セットや美術にもこだわりを感じさせる。効率的な撮影のため、スタジオにセットを建てるケースも多いが、新井氏は「全てロケです」と説明。井川遥が演じる足利晴子が営む異国情緒あふれる質店は、何もないスペースに内装や商品などを全て持ち込み、セットを完成させたという。

 さらにドラマ全体で数多く登場し、素の兄弟の生活が感じられる部屋は特徴的な間取り。とりわけ、中庭が印象的だ。

「真と稔が住んでいる家は、スタジオ施設ではあるのですが登録有形文化財の建築物で趣があり、部屋から直接、出入りできる中庭に面しているのも特徴的です。中庭も特色があって、マンションの中庭という設定ですが兄弟の独占状態になっています。ここのシーンでよくお香をたく、生前の両親と思い出があるお香でお父さんとお母さんを感じている場面なので、空を感じられる場所が良いと思っていました」

 当初の台本では屋上の設定だったが、「屋上に場面が変わると、部屋の出入りが生じるので、芝居が作りづらい。中庭だと、行ったり来たりしても芝居が途切れない」との理由で変更したという。

「そういう意味でもいい物件でした。ただ、スタジオ建て込みのセットであれば、時間に関係なく照明で昼や夜のシーンを作れますが、ここは窓が多くて(苦笑)。昼のシーンは日中、夜のシーンは夜に撮影しないといけないので、キャストの方を含めてスケジュール調整が大変でした」

 こだわりの詰まった映像に、巧みな演出も加わった刑事ドラマ。今クール最注目のクライムサスペンスであり、田鎖ブラザーズが追う謎の真相や伏線をたっぷり考察していきたい。

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