松本穂香「本気って、こんなにすごいんだ」 レジェンド・角川春樹作品で受けた驚き

今、最も出演映画が多い旬な女優が松本穂香だろう。2020年は「his」「酔うと化け物になる父がつらい」「君が世界のはじまり」が既に公開。角川春樹監督がベストセラー時代小説を映画化した話題作「みをつくし料理帖」(16日公開)では、江戸の蕎麦屋で奮闘するヒロイン・澪を演じた。同作へかける意気込みを聞いた。

役作りのため料理の勉強をしたという松本穂香【写真:荒川祐史】
役作りのため料理の勉強をしたという松本穂香【写真:荒川祐史】

【インタビュー】 映画界のレジェンド角川春樹氏は女優をほめて伸ばしてくれる人

 今、最も出演映画が多い旬な女優が松本穂香だろう。2020年は「his」「酔うと化け物になる父がつらい」「君が世界のはじまり」が既に公開。角川春樹監督がベストセラー時代小説を映画化した話題作「みをつくし料理帖」(16日公開)では、江戸の蕎麦屋で奮闘するヒロイン・澪を演じた。同作へかける意気込みを聞いた。

――江戸の料理人の役ですが、料理はしますか。

「包丁もあまり持ったことがなかったです。今回、服部(幸應)先生のところで勉強させていただいて、野菜の切り方、皮のむきかたなど基本のところから教えていただきました。切る動作っていうのは、絶対今後も出てくると思うので、よかったなと思います。ただ、味付けはまだ(笑)。今はいろいろと頼れるものがあるので、この時代みたいには多分できないだろうなと思いますけど(笑)」

――好きだった料理は何ですか。

「全部、一通り作らせてもらってはいるので、出てくるものは味を分かった上でやっています。べっこう玉(玉子の黄身の味噌漬け)は印象的でした。すごいきれいで、初めて食べた味でした。茶碗蒸しは昆布を小刀で削るところからやらせていただきました」

――演じた澪というのはどんな女性ですか? 自身と照らし合わせていかがですか?

「澪のような覚悟みたいなものがあるのかと言われたら、難しいところだなと思っています。一切、他のものを捨てて、その道だけ見る覚悟、その強さは、なかなか持てるものではないと思います。私自身、そうありたいなと思いました」

――映画界のレジェンド、角川さんとのお仕事はいかがでしたか?

「事務所の社長や周りの方々が、見たことないくらい緊張している感じで、『いっぱい伝説がある』と言っているのを聞いて、これはあんまり事前に知らない方がいいなと思っていました(笑)。ただでさえ大きな作品で、気負ってしまうところがありましたので。現場では、厳しいこともおっしゃるんですけど、『素晴らしかったよ』と毎日ほめてくださるんです。撮影前も、『女性のことはほめて伸ばすんだ』とおっしゃっていましたが、結構、怒鳴り声は聞こえてきましたね(笑)。基本、ワンカットで撮っていましたが、助監督さんがそれだと表情が見えないので、『お願いですからカットを割ってください』って言っているところを見たり(笑)、昔から映画を作ってこられた方なんだなということを、いろんなところで感じました」

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