団体解散からの再スタート 武藤敬司のDNAは生き続ける

ネバーギブアップ! プロレスラーはあきらめない。

武藤敬司【写真:ENCOUNT編集部】
武藤敬司【写真:ENCOUNT編集部】

W-1は活動停止も、河野真幸とアンディ・ウーが自主興行を開催「手ごたえを掴んだ」

 ネバーギブアップ! プロレスラーはあきらめない。

 団体の解散で行き場を失ったレスラーが主宰興行を開催し、成功。さらに前進を誓っている。

 今年3月末に活動を停止したWRESTLE-1(W-1)。武藤敬司はじめ主だった選手たちは全日本プロレス、NOAHら新たな戦場を見つけ出し、レスラー人生を続けている。

 大変なのは若手選手。まだまだ実績不足に加え、コロナ禍も重なり、試合出場のチャンスをなかなか得られない。何とか、オファーが届いても、不安定なスポット参戦。明日は見えないままだ。

 そこで立ち上がったのが、河野真幸とアンディ・ウーだった。元W-1戦士の上がるリングを用意しようと奔走が始まった。8月23日、9月18日と、東京・新木場大会で自主興行を開催。2試合とも定員きっちりの観衆を集めた。

 2人とも慣れない大会開催の準備で大忙し。河野がさまざまな交渉、アンディが営業活動と、役割を分担してのフル稼働だった。「これまで培ってきた人脈を頼って、できるだけのことをした。さまざまな苦労も、今となっては、何てことない。もちろん、まだまだだけど、先が見えてきたかな」と、河野は巨体を揺すった。

「手ごたえを掴んだ」というアンディ。すでに決まった10・11、10・23の新木場大会に加えて地方への進出プランもスタートさせている。

 埼玉、栃木など関東地区、新潟、関西、九州……。各地で応援してくれる人たちが声をあげてくれている。「月に2、3試合のペースで続けたい」と、アンディの目がマスク越しに輝いた。

「何かは当日、会場まで来ないと分からないけど、とにかく面白いモノが見られる。皆さんにワクワクしてもらえたら」。発表するのは参戦選手のみ。試合の組み合わせは当日発表。しばらくは、このコンセプトでいくという。

次のページへ (2/3) 「大変だけど、興行は魅力たっぷり。やり続ける」
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