一発勝負の歌謡ショー『ミスタートロット ジャパン』（水曜午後9時）の第3回が、映像配信サービス『Lemino（レミノ）』で5日に配信された。今回も本選出場をかけたマスター予選の様子が放送された。

　同番組は、韓国で社会現象を巻き起こした大人気歌謡オーディション番組の日本版。番組MCをフットボールアワーの後藤輝基、レジェンドマスターを細川たかしが務める。トロットとは、韓国で演歌や懐かしの歌謡曲にあたる音楽ジャンル。『ミスタートロット ジャパン』は、全世界から選ばれた男性ボーカリスト74人が初代Mr.TROT（ミスタートロット）の座をかけオーディションに挑む。

　マスター予選では、74人の出場者をそれぞれのプロフィールから9つのチームに分け、ひとりひとりの歌唱を審査していく。今回は、家族を持つ歌い手・チーム「ダーリン」の9人、働きながら歌手を目指す社会人の東日本組チーム「社会人EAST」の10人、お笑い芸人として活躍するチーム「コメディアン」の5人の計24人が予選に挑んだ。予選のマスター（審査員）は、細川たかし、武部聡志の他、高橋洋子、hitomi、ソニン、K、椿鬼奴、NON STYLE・井上裕介、あみか、チャン・ミンホらが務める。

　予選では挑戦者が自分の好きな楽曲を歌唱し、マスターは挑戦者の歌声が「心に刺さった」場合のみ、手元のボタンを押す。ボタンが押されるとマスターの席に付いているハートに光が灯り、楽曲を歌い終わる前に10人全員のハートが押される『オールハート』の状態になれば、次へ進むことができる。

　チーム「ダーリン」の長岡クリスは、メキシコ出身。L’Arc～en～Cielの大ファンで来日し、ファンクラブで出会った日本人女性と結婚したと、日本語で自己紹介した。妻は耳が不自由なため、日ごろから長岡が手話でサポート。「奥さんのために頑張りたい。いつも毎日、奥さんは頑張っていて、見ていると勇気とパワーがあふれてくる。なんでも出来る男になれる。あなたがいないと、僕はつまらない男」と愛情いっぱいで、妻のために予選に挑んだ。山下達郎の『RIDE ON TIME』をノリノリで熱唱すると、見事オールハートを獲得。妻は「最高！」と喜び、「私の耳の代わりになって全てサポートしてくれる」と感謝を伝えた。2人はキスを交わし、長岡は「メキシコ人なのでキスは（人前でするけど）ごめんなさい」と笑わせた。

　また、同じくチーム「ダーリン」でボイストレーナーの田中勢也は、結婚3年目。「知り合いに山の精霊と話せる人がいまして……」と明かし、不思議な体験を告白した。兵庫県の六甲山に仲間と8人で登った際、アカペラで歌を歌ったという。すると後日、仲間の中にいた“山の精霊と話せる人”から連絡が。「山の精霊が、その人の枕元に来て、『僕の歌をもう1回聴かせて欲しい』と言ったそうで。その後、1人で六甲山に行って歌いました」とエピソードを明かした。

　驚きの体験を語った田中は、さだまさしの『道化師のソネット』をソフトな声で歌い上げ、オールハートに。井上は「僕も山の精霊に『ハートを押せ』と言われました」と会場を笑わせ、「僕は、（田中が）歌い始めた瞬間に押しました」と絶賛した。最後の最後でハートを押した武部は、「最後まで、『さださんのモノマネになっちゃうんじゃないか』と危惧したけど、最後の方で自分なりにフェイクや表現をした。『これは自分のものにちゃんとしているな』と思った」と評価した。

　また、チーム「コメディアン」で東京NSC30期のコタローは、中学時代にやっていたマーチングで全国大会優勝したという得意のテナーサックスを持参。布施明の『君は薔薇より美しい』でテナーサックスを吹きながら歌声もしっかり響かせ、オールハートを獲得した。

　吉本工業所属のエイトマイル・中田成は、昨年両親が離婚したことを告白。「父親が勝手に、母親の住んでいた家を売って生活に困っている」と明かし、「みんなは歌を追いかけていますが、僕は（賞金の）1000万円を追いかけています」と真の目的を語った。売れない時代の思い出をつづったビートたけしの『浅草キッド』を切々と歌った中田は、9ハートを獲得。協議の末、追加合格となった。24人中、次のステージに進んだ11人は以下の通り。

〇チーム「ダーリン」（7人）
三枝拓矢（オールハート）
相馬仗秋（オールハート）
平田淑倫（オールハート）
長岡クリス（オールハート）
Taku（オールハート）
田中勢也（オールハート）
飯田俊樹

○チーム「社会人EAST」（2人）
山守響太
高橋翔也

○チーム「コメディアン」（2人）
コタロー（オールハート）
中田成