ゲッティイメージズがeスポーツ“報道写真”に本格参戦…追求するのは「臨場感」

「バーチャル写真が新しい『普通のもの』になると信じています」

――リアルなF1撮影との違い、共通点、またはバーチャル撮影ならではの臨場感は。

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「主な違いは、サーキットを歩いていないことや、環境に左右されないことです。本質的には同じだと思っています。私は何年にもわたって現実世界のサーキットを撮影してきた技術と知識を直接引き継ぐことができました。厄介なのは、バーチャル世界では自由に動くことができるのに、現実世界では仕事のやり方や場所が制限されているということです。ただ、バーチャル世界では、無限の選択肢があっても、無限の時間があるわけではないので、慎重にショットを選択しなければなりません。今回生み出されたゲーム内撮影技術は非常に素晴らしいものです。私が使っているカメラと同じ機能を多く搭載しており、クロスオーバー機能はクリエーティブな観点から見ても信じられないほどです。
 山内一典氏(ポリフォニー社代表取締役)と彼のチームが多くの愛情と熱意を注いできたことは知っていますし、写真家としても熱心に取り組んできたので、それがよく表れていると思います。この業界の未来と、次のステップにとても期待しています」

――これからのバーチャル報道写真の可能性についてお聞かせください。

「最終的には、現実生活のものと同じように作用すると思います。もちろん、初期段階でつくられた基礎要素も大切にしていきたいです。私の考えでは、より多くの機会を創造していくことで、このコミュニティーも盛り上がるのではないかと考えています。バーチャル写真は、既存の写真家のスキルセットの延長線上にあると思います。
 いま現在は、新しい分野の可能性に気づいている人はそれほど多くないかもしれません。時間がたてば、バーチャル写真が新しい『普通のもの』になると信じていますし、私はそれをとても楽しみにしています」

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