ヒロシ&キーボー『3年目の浮気』の黒沢博さん、75歳で死去 兄の黒沢年雄「涙がとまりません」

『3年目の浮気』の大ヒットで知られる男女デュオ・ヒロシ&キーボーの黒沢博さんが7日、亡くなっていたことが分かった。75歳だった。実兄の俳優・黒沢年雄(80)が同日、ブログを更新して公表した。死因は明かしていない。

黒沢博さんが亡くなっていたことが分かった【写真:写真AC】
黒沢博さんが亡くなっていたことが分かった【写真:写真AC】

「昨夜…口の聞けない博にいっぱい話しかけました」

『3年目の浮気』の大ヒットで知られる男女デュオ・ヒロシ&キーボーの黒沢博さんが7日、亡くなっていたことが分かった。75歳だった。実兄の俳優・黒沢年雄(80)が同日、ブログを更新して公表した。死因は明かしていない。

 年雄は「博が…亡くなった…。」と題して、博さんの訃報を伝えた。

「僕にはふたつ違いの三人の弟がいる…三番目の弟が博…。大ヒットした”三年目の浮気”のヒロシ&キーボーの博である」

 その後、母親が40歳で亡くなり、自身が高校を中退。スターになって稼ぐことを目的に東宝映画の専属俳優になったこと、加山雄三が主演の『エレキの若大将』に出演し、ゲストに出演した寺内タカシさんと知り合い、エレキでアマチュアバントをやっていた博さんを寺内さんのバンドメンバーに入れてもらったことなどを振り返った。

 その上で「時が経ち、博は低迷期…。僕はその時期”やすらぎ”時には娼婦のように”と立て続けに大ヒットの絶頂期…仕事が次々舞い込んできます…。ある時…仲間の作詞作曲家の佐々木勉さんから…僕が結婚して三年目の頃…佐々木さんから…黒ちゃんにピッタリの曲が出来たから歌ってくれるとの要望…それが”三年目の浮気…聴いて直ぐに気に入らないので断りました。暫くして…弟の博が歌ってるではないですか? それからは皆さんがご存知の大ヒット!」とつづり、1982年に『3年目の浮気』が爆発的にヒットしたことを懐かしんだ。

「それからの博の活躍…とても嬉しかった…しかしそんな状態がいつまでも続くわけがありません…その後は大変だったと思います…」

 年雄は、かわいがってきた博さんに最期の様子も明かした。

「昨夜…口の聞けない博にいっぱい話しかけました…博がいつも,兄貴はスーパーマンだといいふらしていたので…耳元で冗談に”俺はスーパーマンだから全て任せて安心しろ”と言ったら、とても喜び僕の手を強く握り返して涙を流し喜びに溢れていました…数時間いて少し元気になったから大丈夫だろうと、一旦引きあげました…4時間後急変…電話が来て”娘さんが電話の向こうでパパ!パパの叫び声が入って来ました…直ぐに病院に駆けつけると…医師から臨終ですとの言葉…」

 そして、「今は幼い頃の博が頭に蘇って涙がとまりません」と記して締めくくった。

 博さんは1966年、寺内タケシとバニーズに、ボーカリスト兼ギタリストとして加入した。71年に同グループが解散した後、ソロで活動。その後、ヒロシ&キーボーを結成し、82年に『3年目の浮気』が130万枚を売り上げるミリオンヒットとなった。『NHK紅白歌合戦』の出場歴はなし。後年、博さんはテレビ番組などで「歌詞の内容で出場できなかった」などと明かしたことで話題になった。

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