乃木坂46の4期生・掛橋沙耶香（21）が10日、自身の公式ブログを更新し、オーディション合格から丸6年となる今月19日を最後にグループから卒業し、芸能界から引退すると発表した。2022年8月29日に東京・明治神宮野球場で行われたライブで、パフォーマンス中に一塁ベンチ上の階段から転落して負傷。治療に専念するため、約2年間休業していた。

　ファンが復帰を待望していた掛橋が、卒業を決断した。休養期間は約2年に及んだが、「大切なご報告」と題し、戻らない理由を文章で示した。

「お久しぶりです　掛橋沙耶香です。休業期間中は、病院の先生に相談をして、自分探しをするために海外に行ってみたり、ダンススクールに通ってみたりして過ごしておりました。忙しなく過ごす日々の中で、初めての景色を見たり、新たな感情を知ったりして、考え方も徐々に強く変わった期間でした。私の周りの人たちは、本当に全員、私に乃木坂46に復帰することを望んでくれました。なので、最初は私も皆の気持ちに応える方向で考えるようにしてきた一方で、私の気持ちに正直になってこの6年間を振り返った時に、達成感で溢れてきて、もう未練はありませんでした」

　掛橋は18年8月、「坂道合同オーディション」に合格し、同11月に4期生として乃木坂46に加入した。そして、人気メンバーの1人になり、本人も充実の日々を振り返った。

「結果的には、センター曲を頂けたり、ドラマで主演を務められたり、東京ドームで誕生日を祝ってもらえたり、休業をするまで夢だった選抜メンバーに入れたりしました。怪我をしたことに関しても、アイドルではなくても、何歳であっても、大変なこと嫌なことは必ずあって、踏ん張った分だけ強くなれるのは皆同じなので、私だけ苦労話をしたくはありませんし、実際に私の性格上、落ち込むこともありませんでした」

　その上で、卒業と引退の決断、最後の日、引退後の進路を伝えた。

「改めて、恵まれた6年間でした。私、掛橋沙耶香は、坂道合格オーディションの最終審査の日だった8月19日をもちまして乃木坂46を卒業して、芸能界を引退します。引退後は、また海外に行ったり慈善活動をしたりしてすぐに忙しくなる予定です」

　そして、スタッフ、メンバーへの感謝を記し、ショートボブからロングヘアにイメージチェンジした笑顔の近影を公開。卒業日の19日にファンに向けて卒業セレモニーをYouTube配信することを知らせた。

「最後にお知らせです。卒業日である8月19日に、事前に収録した卒業セレモニーをYouTubeで配信することになりました。最後に皆さんに私のパフォーマンスを見てもらうために、スタッフさんにも相談をして、4期生で大好きなライブをさせてもらえることになりました。配信時間などの詳細は、後日公式サイトで発表されます。最後に皆で楽しく歌って踊ったので、皆さんも是非、配信をお楽しみに！」

　掛橋は転落事故から8か月後の昨年4月、ブログで「私は転落した時に、顔の一部を骨折して、2箇所に裂傷の怪我をしました。また、歯も1本抜けて、周りの3本は折れて、神経の機能を失いました」と告白した。そして、「現在は、縫合した傷跡を目立たなくするための治療、歯の治療、表情筋のリハビリ等の治療中です。病院の先生方も優しくて、乃木坂のスタッフの方々も全力で支えてくださってるので、このまま引き続き完治に向けて頑張っていけたら嬉しいです」と記していた。

　岡山県出身の掛橋は「さぁちゃん」などの愛称で親しまれ、21年9月発売のシングル『君に叱られた』で初めて選抜入り。続く『Actually…』『好きというのはロックだぜ！』と3作続けて選抜入りしていたが、事故を境に活動を休止していた。

　復帰を望んでいたファンは卒業を惜しみながらも、掛橋のブログには「さぁちゃんおかえりなさい。そして卒業おめでとう」「今元気なさあちゃんが見れて一安心です」「ずっと心の中で応援しています」など声がつづられている。