俳優の松本まりか16日、都内で行われた映画『湖の女たち』完成披露上映会にダブル主演を務める福士蒼汰と共に出席。最初に抱いていた福士の印象が大きく変わったことを明かしていた。

　本作は、ベストセラー作家・吉田修一の傑作小説を、映画『MOTHER マザー』などの大森立嗣監督が脚本も務め映画化。介護施設の殺人事件を発端に、想像もつかない方向へとうねりだすさまを描いたヒューマン・ミステリー。福士は、湖畔に建つ介護施設で100歳の老人が殺された事件を担当する若手刑事・濱中圭介役に、松本は、圭介が捜査をするなかで出会い、ゆがんだ思いに翻弄（ほんろう）される介護士・豊田佳代を演じた。

　先に行われた完成報告会で、役柄の関係上撮影期間まったく話をせず、笑顔も見せない福士を「すごく怖くて嫌い」と発言していた松本。撮影が終わり取材会やテレビのバラエティーで再度顔を合わせることになった際も「うまく話せないと思う」と消極的だったというが「実際話をしてみると、めちゃくちゃ気が合う」とすぐに誤解が解けたという。

　さらに松本は「結構しゃべりやすい方。（福士には）お姉ちゃんがいるので、女の子の扱い方が上手なんですよね」と褒めると、福士から「扱いがうまいって言い方、語弊がありますよ」と訂正を求めるが「でもそうなんですよ」と劇中で執拗（しつよう）に容疑者を責め、共演者から「本当に嫌な奴」と言われるキャラクターとは違うことを強調し、会場を笑わせていた。

　松本は「この映画を体験して、監督が全肯定してくださる演出をされていました。その人を信頼することとはいかなることなのかを知れて感動しました」と感謝を述べると「撮影が終わってから人を信頼することを指針として生きてきた1年半でした」と自身にとっても大きな出合いとなった映画であることを語っていた。

　イベントには松本と福士をはじめ、福地桃子、財前直見、大森立嗣監督も登壇した。