元水球五輪代表・保田賢也、役者としての夢かなった 『蒲田行進曲』で「魂の演技を見せたい」

舞台『時来組版 蒲田行進曲』の会見が13日、東京・俳優座劇場で行われ、出演者の泉堅太郎、熊切あさ美、保田賢也が登壇。同日夜の初演を前に舞台への意気込みを語った。

会見に登壇した保田賢也【写真:ENCOUNT編集部】
会見に登壇した保田賢也【写真:ENCOUNT編集部】

保田賢也、舞台『時来組版 蒲田行進曲』 新選組・沖田総士を演じるマコト役

 舞台『時来組版 蒲田行進曲』の会見が13日、東京・俳優座劇場で行われ、出演者の泉堅太郎、熊切あさ美、保田賢也が登壇。同日夜の初演を前に舞台への意気込みを語った。

『蒲田行進曲』は劇作家・つかこうへいの代表作で、京都の撮影所を舞台にスター俳優の銀ちゃん、大部屋俳優の後輩・ヤス、銀ちゃんの子を身ごもったヤスの妻・小夏の3人の不思議な関係を描いた人情喜劇。82年に映画化されると、第6回日本アカデミー賞・最優秀作品賞をはじめ、その年の数々の映画賞を受賞した。本公演は映画作品をベースに歌ありダンスありのエンターテインメント性を加えた時来組ならではの演出が加えられている。

 新選組・沖田総士を演じるマコト役の保田は、元五輪選手で2016年のリオデジャネイロ大会の水球日本代表として活躍した経験を引っ提げ、解説者、タレント、俳優として活動する。

 保田は「物心ついた時にオリンピックに出たいという夢と役者になりたいという夢の2つの夢があり、水球ではリオオリンピック出場することができて、次はやっぱりもう1つの夢をかなえたいと思った」と俳優に挑戦した理由を明かした。

 挑戦してみて大変だったことを聞かれると「35歳という年齢もあり、(俳優に挑戦する上で)自分の(これまでの)プライドを捨てることが一番大変だった」と話し、「水球で言ったら、まだ水に入ったぐらいのレベル。いろんな人にアドバイスをいただき、学ぶ気持ちを持って日々生きていて、その積み重ねでやっとこの舞台に立たせていただいたと思っています。これからも学ぶ気持ちを大切にやっていきたい」と意気込みを語った。

 主役の夏子役を演じる熊切は保田について「一見、チャラく見えますけど、すごい真面目なんですよ! めっちゃ頑張ってますよ」と保田を紹介し、泉も「実は僕知らなかったんだけど、保田くんは、去年うちの舞台をお客さんとして見ていたそうで、『ここに出たい』と思ってくれたみたいなんです。1年後にその夢をかなえました」と明かした。

 保田は「本当にその通りで、去年この俳優座で舞台を見させてもらって『出たい』と思いました。なので『蒲田行進曲』という舞台に出会えたことが、今年1番の僕の力になっています。『蒲田行進曲』の映画を見て感動して泣いてしまいましたし、稽古中もみなさんの演技を見て心震わされるものがありました。本当に幸せで、今回、魂の演技を見せたいです」と力を込めた。

 つかこうへい作、新藤栄作演出による舞台『時来組版 蒲田行進曲』は本日から17日まで俳優座劇場(六本木)で上演される。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください