目黒蓮の単独初主演映画ロケ地が“推し活”で人気 聖地巡礼でリピーターも続出

秋の行楽シーズン、紅葉狩りなどを楽しむ人が多くいる中で、好きな芸能人やアニメキャラクターなどを応援する“推し活”をテーマにした観光がSNSで話題になっている。中でもSnow Manの目黒蓮が単独初主演した映画『わたしの幸せな結婚』(塚原あゆ子監督)の撮影地になった奈良・今井町は「映画の世界に浸ることができる」と支持を拡大している。ロケ地マップを作成し観光に力を入れる橿原市の魅力創造部・観光政策課の担当者に聞いた。

目黒蓮ファンの聖地になった今井町。写真は本町筋
目黒蓮ファンの聖地になった今井町。写真は本町筋

奈良は目黒がクランクインした場所としても話題になった

 秋の行楽シーズン、紅葉狩りなどを楽しむ人が多くいる中で、好きな芸能人やアニメキャラクターなどを応援する“推し活”をテーマにした観光がSNSで話題になっている。中でもSnow Manの目黒蓮が単独初主演した映画『わたしの幸せな結婚』(塚原あゆ子監督)の撮影地になった奈良・今井町は「映画の世界に浸ることができる」と支持を拡大している。ロケ地マップを作成し観光に力を入れる橿原市の魅力創造部・観光政策課の担当者に聞いた。

 映画は、顎木(あぎとぎ)あくみの同名小説が原作。大正ロマンを思わせる架空の時代を舞台に、冷酷無慈悲の名家の当主・久堂清霞(目黒)と、名家に生まれながらも家族から虐げられてきたヒロイン・斎森美世(今田美桜)が心を通わせていく姿を描いたもの。2022年1月から3月まで、奈良のほか京都、三重、兵庫、滋賀で撮影が行われたが、目黒がクランクインした奈良はファンにとって特別な思い入れがあるという。

 撮影情報をキャッチしたファンは、映画の公開前から“聖地巡礼”を始めていたそう。この動きに気付いた市の担当者は「重要伝統的建造物群保存地区である今井町をPRするチャンス!」と発起。撮影が行われた今井町内、今井景観支援センター、今井まちや館、今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」の場所と、撮影内容を記したロケ地マップを23年3月の公開に合わせて作成。「今井町を散策して、2人の運命のラブストーリーを感じて」と無料で配布したところ、リピーターが続出する人気になっているという。

 今井町の伝統薬「おにみみ」のほか、クラフトコーラの販売も行う「端壮(たんそう)薬品工業」の前にのびる「本町筋(ほんまちすじ)」は映画の予告映像にも登場する場所。この通りで目黒が撮影をしていた様子を見ていた市の担当者は「道に座り込んで入念に塚原監督とミーティングを重ねていました。手話を猛勉強されたドラマなど作品に対してストイックな方と聞いていたのですが、江戸時代からの街並みが残る今井町での撮影について目黒さんが『町の雰囲気に助けられ、役に没入できた』と言ってくれたことがとてもうれしかった」と目を細めていた。

呉服店で着物を選ぶ様子を撮影した今井景観支援センター
呉服店で着物を選ぶ様子を撮影した今井景観支援センター

映画の世界にトリップ、着物姿での散策も人気

 今井町を訪れるファンは、目黒が劇中着ていた軍服を手作りしたコスチュームで撮影を行う人のほか、軍服衣装の目黒を模した手作りの人形を手に聖地を巡るなど思い思いに楽しんでいるよう。今井町では着物のレンタルと着付けなどを行う「着付け処 夢衣」もあり、着物姿で久堂家がひいきにしていた呉服店「すずしま屋」の撮影が行われた今井景観支援センターに足を運ぶ人も多いという。

 同センターの担当者は「今井町は、NHKの朝ドラ『あさが来た』や映画『るろうに剣心 最終章 The Final』などの撮影が行われたこともありましたが、『わたしの幸せな結婚』の効果は群を抜いてすごい。6回以上来てくれたリピーター、夏休みを利用して遠方からお父さんと一緒にやってきた小学生など、目黒さんが愛されていることを感じます。『目黒さん』って言ったら、『(愛称が)めめっていうんだよ』とか、目黒さんはザリガニ釣りが得意などとファンの方に教わったりもして、交流を楽しんでいます」と話していた。

 推し活を応援しようと飲食店「cafeたまゆら」では、目黒さんのメンバーカラー「黒」をテーマに、マスカットと竹炭を使った「ブラックスカッシュ」を販売中。「たくさんの人に、楽しんでほしい」と紫(深澤辰哉)、白(ラウール)などSnow Manのメンバーをイメージした9種の『推し活応援ドリンク』の提供を始めたところ、観光の合間に訪れる人が増えたという。オーナーは目黒さんとSnow Man効果で、今井の町が盛り上がってくれたら」と思いを込めていた。

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