【オヤジの仕事】クロちゃんデビュー秘話をホンネで語る 新宿アルタ前で野宿した過去

個性的な容姿と声、自身の欲望に正直すぎる言動で、“クズキャラ”と叩かれながらも愛されているお笑いトリオ「安田大サーカス」のクロちゃん(43)。叩かれても、笑われても、くじけず、怒らず、芸人らしいサービス精神で周囲を笑わせている。そんなクロちゃんを育てた父親はどんな人だったのか。クロちゃんに聞いた。

20歳を過ぎてから夢ができたと語るクロちゃん【写真:荒川祐史】
20歳を過ぎてから夢ができたと語るクロちゃん【写真:荒川祐史】

教育実習へ行くまでは何となく流されていた

 個性的な容姿と声、自身の欲望に正直すぎる言動で、“クズキャラ”と叩かれながらも愛されているお笑いトリオ「安田大サーカス」のクロちゃん(43)。叩かれても、笑われても、くじけず、怒らず、芸人らしいサービス精神で周囲を笑わせている。そんなクロちゃんを育てた父親はどんな人だったのか。クロちゃんに聞いた。

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 母親は基本的に僕に対して甘くて、子供の頃はすごいかわいがってくれたんだけど、オヤジは結構、厳しくてよく怒られていました。でも、僕がアイドル歌手になりたいって夢を追って芸能界に入ろうとしたとき、一番応援してくれたのがオヤジでしたね。

 僕は子供が好きだったのでなんとなく子供関係の仕事につこうと思って、地元・広島の高校から2浪して京都の短大に進学して、四年制大学に編入したんです。学校の先生になろうと教育実習まで行ったんですよ。でも、教育実習先の学校で、子供たちに頼まれて歌を歌ってあげたら喜ばれて。それで、「先生になるより、喜ばれるアイドル歌手になりたい!」って夢ができちゃったんです。

アルタ前に野宿して「笑っていいとも!」に挑戦

 でも、親はそれまで僕の教育にさんざんお金かけたわけじゃないですか。急にアイドル歌手になりないなんて、メチャクチャ怒って許してくれないだろう、と思ったんです。それで、僕にテレビに出る才能があるんだってところを見せたら許してくれるかな、と思って一念発起。当時、人気があったバラエティ番組「笑っていいとも!」の素人出演コーナー「年齢不詳しかま君クイズ」に挑戦しようと思ったんです。

 青春18切符買って鈍行列車を乗り継いで上京し、新宿アルタ前で段ボール敷いて一晩野宿して。翌朝、オーディションを受けたら合格して、「笑っていいとも!」に出演できたんですけど、それを見た母親が号泣したそうです。母親と一緒に見ていた、3歳年下の妹から聞きました。放送が終わった後、妹から電話で「お母さんが『こんな子にするつもりで育ててない!!』ってめちゃくちゃ怒ってる」って知らされました。

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