舞台『千と千尋の神隠し』英ロンドンでの公演が決定 来年4月から3か月間、東宝が史上初の試み
俳優の橋本環奈と上白石萌音が主演を務める舞台『千と千尋の神隠し』が、2024年4月から7月まで、英国・ロンドンのウエスト・エンドで初の海外公演を行うことが2日、分かった。本舞台は東宝株式会社製作、PWプロダクションズ共同製作となる。
初の海外公演に橋本環奈「矜持をもって臨む」 上白石萌音「光栄」
俳優の橋本環奈と上白石萌音が主演を務める舞台『千と千尋の神隠し』が、2024年4月から7月まで、英国・ロンドンのウエスト・エンドで初の海外公演を行うことが2日、分かった。本舞台は東宝株式会社製作、PWプロダクションズ共同製作となる。
劇場は、約2300席の客席数を誇るウエスト・エンド最大級の劇場「ロンドン・コロシアム」。日本人キャストによる日本語での海外上演としては演劇史上最大規模。また、東宝主催公演としても史上初の試みとなる。
さらに、24年3月の帝劇公演を皮切りに全国ツアーも決定。4月~6月に名古屋(愛知)・福岡・大阪・札幌(北海道)の4都市をめぐる。
以下は橋本環奈、上白石萌音、鈴木敏夫氏(スタジオジブリ プロデューサー)、松岡宏泰氏(東宝株式会社 代表取締役社長)のコメント。
○橋本環奈
「2022年に帝劇で初演し、日本全国の大変多くのお客さまにご覧いただきました、舞台『千と千尋の神隠し』が、2024年4月から7月までロンドン・ウエストエンドのロンドン・コロシアムで上演されることになりました! ロンドンで千尋を演じるなんて、矜持(きょうじ)をもって臨みたいと思います。今までは、日本人の方に日本語の言葉で届けてきたわけですけれど、ロンドンではそれをどう伝えるのか……もっと伝わりやすくしなくてはいけないのか……私たちの表現も変わりそうです。楽しみでありつつ、今から稽古(けいこ)の心配をしています(笑)」
○上白石萌音
「日本語で演じられる、日本でやった形そのままに持っていけることはすごく名誉なことで、日本のお客さまに楽しんでいただけたものが、ロンドンの方にどう届くのか楽しみですし、とても幸せで光栄なことだと思っております。国内の全国ツアーとともに、4月から7月まで、ロンドン・ウエストエンドで、2か国同時上演をいたします。ぜひ千尋に会いに来てください! 劇場でお待ちしています!」
○鈴木敏夫氏
「(翻案・演出の)ジョン・ケアードさんと初めて会った日、ぼくと宮さん(宮崎駿氏)は、この人は信頼できる──それがこの企画のスタートでした。ぼくらはジョンを信頼して、すべてをお任せしました。初演において高い評価をいただいたのも、ジョンをはじめ、キャスト、関係者の皆さんのご努力あってのもの。深く敬意を表します。そしてそれが国内での再演、さらにジョンのお膝元、ロンドンでの公演へとつながったのだと思います。『千尋』が舞台の本場でどのように評価されるのか、非常に楽しみです」
○松岡宏泰氏
「舞台『千と千尋の神隠し』が、いよいよロンドン・ウエストエンドに上陸します。東宝は1970年代から、オリジナルミュージカルの海外でのライセンス上演を行っていますが、日本生まれのカンパニーが海を越えて世界へと赴き、しかも3か月の長きにわたり、日本語で演劇をお届けすることは、90年以上に及ぶ東宝の歴史で初めての挑戦ですし、日本の演劇界においてもほとんど例のない出来事ではないでしょうか。宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサー、スタジオジブリの皆さんが生みだした千尋が、世界中の劇場でさらに愛されることを願ってやみません」